ソルスティス 三次元迷宮の狂獣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ソルスティス 三次元迷宮の狂獣 (Solstice)は、エピックソニーレコードから発売されたファミリーコンピュータ用ゲームソフト。開発は英国Software Creations。
[編集] 概要
ソルスティスはナイトロアの影響を受けたクォータービュー方式のアクションゲームである。プレイヤーは魔術師シャダックスを操作し、古城に隠された杖の欠片を集めて宿敵モルビスを打倒する。
基本的に攻撃手段のないジャンプアクションで、迷宮探索、パズル的な色彩が強い。通過した部屋の数と取得アイテムによって攻略パーセンテージが判定されるが、上級者になるとこの数字をどれだけ小さく出来るかで腕が問われるようになる。またタイムアタックの要素もあり、現在ではYouTube上の7分間クリアの動画が有名である。[1]
[編集] 評価
本作はファミコン後期の超絶技巧ソフトとして知られる。BG一面と横八枚のスプライトしか持たないファミリーコンピュータにおいて、オブジェクトの陰に隠れたり、透明キャラクタの重ね合わせをしたりと、相当に高度なプログラム処理が行われている。
またTim Follinによる音楽の評価は極めて高く「PSGの芸術」「ファミコン音源の最高傑作」あるいは「無茶」などの評価を欲しいままにしている。コナミやサンソフトなどのアプローチとは異なり、ソルスティスの音楽はファミリーコンピュータ内蔵音源のみを用いてコード進行や和音を疑似的に再現している。明らかに合成音でありながらどことなく生音じみた独特のサウンドは他の追随を全く許しておらず、マニア層では非常に有名な作品である。
ただ、いわゆる洋ゲーであることと、ファミリーコンピュータ市場でのソニー系ソフトの評価が著しく低い事 (むしろ「ソルスティスはソニー唯一の傑作」などと呼ばれている) から、本作の国内での知名度は今一つ低いといわざるを得ない。
余談であるが、ブラウニーブラウンの井上信行がスクウェア入社前に海外ソフトのモニター評価を行なっていたことがあり、その際本作を高く評価していたという逸話がある。
[編集] 関連項目
- ナイトロア
- ランドストーカー
- SolsticeII