ダブル・ファンタジー
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ダブル・ファンタジー | ||
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ジョン・レノン&ヨーコ・オノ の アルバム | ||
リリース | 1980年11月17日 | |
ジャンル | ロック | |
時間 | 44:53 | |
レーベル | ゲフィン・レコード/ワーナー・パイオニア(初発) キャピトル・レコード/東芝EMI(現行盤) |
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プロデュース | ジョン&ヨーコ、ジャック・ダグラス | |
レビュー | ||
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ジョン・レノン&ヨーコ・オノ 年表 | ||
シェイヴド・フィッシュ (ジョン・レノン) (1975年) ---- ストーリー (ヨーコ・オノ) (1974年) |
ダブル・ファンタジー (1980年) |
ジョン・レノン・コレクション (ジョン・レノン) (1982年) ---- シーズン・オブ・グラス (ヨーコ・オノ) (1981年) |
ダブル・ファンタジー(Double Fantasy)は、1980年に発表されたジョン・レノン&ヨーコ・オノのアルバム。
[編集] 解説
ジョン・レノンにとって5年ぶりのスタジオ録音アルバムとなった作品。妻オノ・ヨーコとの共作で、それぞれが収録曲の半分ずつを作曲している。
ジョンはアルバムの発売から間もない12月8日に精神疾患者に拳銃で襲われて亡くなったため、彼にとってはこのアルバムが遺作となってしまった。世界中に衝撃を与えたこの訃報もあって全英・全米で1位を獲得し、1981年度グラミー賞のアルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞している。
息子のショーン・レノンの育児に専念していたジョンが、5年間のハウス・ハズバンド(主夫)生活を終え、音楽業界に復帰する記念すべき作品となるはずであった。アルバムには、その暮らしの中で彼が感じた思いや女性への眼差し、そして息子ショーンへの気持ちなどが歌われている。印象的なアルバム・ジャケットは写真家の篠山紀信が撮影したもの。
ジョンとヨーコの楽曲が交互に並ぶような構成で、アルバムは「男女の会話」といった趣になっている。それぞれの制作した楽曲を別々に収録しなかった理由について、ジョンは「そうしてしまうとヨーコの曲を聴かれない可能性がある」と語っている。どちらかと言うと、ジョンの曲のほうが大人しい作風で、ヨーコの曲のほうが力強さに溢れている。チープ・トリックのデビュー・アルバムをプロデュースしたことでも知られるジャック・ダグラスがこの作品の共同プロデューサーとしてクレジットされている。
アルバムからの先行シングルとしてリリースされた「スターティング・オーヴァー」はレノンの死後に各国のヒットチャートを上昇し、本国イギリスではビートルズ解散後のジョンのシングルとしては初の1位を獲得した。この曲はアメリカでは彼のソロ・シングルの中で最も大きな成功を収めている。続いてシングル・カットされた「ウーマン」「ウォッチング・ザ・ホイールズ」も全米TOP10ヒットとなった。また、1981年に再発売されたシングル「イマジン」もレノンの死後に全英1位を獲得するという現象が起きた。
オリジナルのLPおよびCDはデヴィッド・ゲフィン率いるゲフィン・レコードからリリースされていた。ゲフィン側は完成したマスターテープを聞かずに契約書にサインしたという。1989年からはキャピトル・レコード(日本では東芝EMI)からのリリースとなっている。2000年には3曲のボーナス・トラックを追加収録したデジタル・リマスター盤が発売された。
[編集] 収録曲
- スターティング・オーヴァー (Just Like)Starting Over — (3:56)
- キス・キス・キス Kiss Kiss Kiss — (2:41)
- クリーンアップ・タイム Cleanup Time — (2:58)
- ギヴ・ミー・サムシング Give Me Something — (1:35)
- アイム・ルージング・ユー I'm Losing You — (3:57)
- アイム・ムーヴィング・オン I'm Moving On — (2:20)
- ビューティフル・ボーイ Beautiful Boy(Darling Boy) — (4:04)
- ウォッチング・ザ・ホイールズ Watching The Wheels — (3:59)
- あなたのエンジェル Yes, I'm Your Angel — (3:09)
- ウーマン Woman — (3:31)
- ビューティフル・ボーイズ Beautiful Boys — (2:55)
- 愛するヨーコ Dear Yoko — (2:34)
- 男は誰もが Every Man Has A Woman Who Loves Him — (4:02:)
- ハード・タイムス・アー・オーヴァー Hard Times Are Over — (3:22)
- 以下は2000年の再発売の際に追加されたボーナス・トラック
- ヘルプ・ミー・トゥ・ヘルプ・マイセルフ Help Me To Help Myself — (2:37)
- ウォーキング・オン・シン・アイス Walking On Thin Ice — (6:00)
- セントラル・パーク・ストロール Central Park Stroll(Dialogue) — (0:17)