ダンジョン
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ダンジョン(dungeon、donjon)とは地下牢を意味し、城などの地下に造られた監獄や地下室を指す。
[編集] 語源と比喩的意味
ダンジョンは、君主を意味するラテン語「dominus」に由来する古フランス語である。 中世においては、城の最重要部である天守(Keep)を意味した。ダンジョンは外壁が占領された後、守備兵達が立てこもる最後の砦であり、城の塔の中でもっとも堅固な部分であった。壁の強度を保つために、塔の下部には窓はなく、君主のための豪華な城が建てられるようになってからは、主として囚人を閉じこめておくための場所として使われるようになった(例:ボスウェル城など)。
また、ダンジョンは典型的な城の作りとして城の真下に作られる、地下納骨堂や牢屋をも意味するようになった。現実のダンジョンは重たいドアのついたなにもない簡素な部屋であるが、地下に捕らわれ、拷問が行われたりする場所であることから人間の恐怖を表す隠喩としてさまざまな状況でこの言葉は使われている。
[編集] ゲームにおけるダンジョン
今日、一般に「ダンジョン」という言葉が用いられた場合、大抵はゲームの中に登場する「ダンジョン」を意味し、日本語では総じて「地下迷宮」あるいは単に「迷宮」等と表現されることも多い。
ゲームでは、さまざまな神秘や謎や宝が埋もれている危険な領域として表現されている。その様態は洞窟であったり人工的な建築物であったり、怪物の巣穴であったり、時には森や山道であったりと様々で、ダンジョンにはならず者や獰猛な生物(実在の物や想像上の物まで)が徘徊し、時には罠や何らかの施設や遺跡等がある。古典的ロールプレイングゲームの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』に見られるように、城には地下何十階、何百メートルにもおよぶダンジョンがあり、地下に行けば行くほどより危険だがそれだけの見返りがあるようになっている。魔法や何らかの超人間的な技術で造られたダンジョンは、異界や地獄に通じている事もある。
閉鎖空間であり行動も制限されるダンジョンは、容量やプログラムの制約があるコンピュータゲームにおいても表現の容易な舞台である。コンピュータRPG黎明期の代表作である『ローグ』や『ウィザードリィ』も、主要なゲームの舞台はダンジョンであった。ウィザードリィのシステムはローグを元にしながらもそれを大幅に発展させたゲームであり、根底に共通する物を持ちつつ大幅に異なる。両者のシステムを受け継いだゲームが共に「ダンジョンRPG」として分類され、主にローグのようなゲームはローグライクゲーム、ウィザードリィのようなゲームは3DダンジョンRPGとしてジャンルを形成している。
[編集] 関連項目
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