チリメンナガクビガメ
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?チリメンナガクビガメ | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Macrochelodina rugosa (Ogilby, 1890) | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
チリメンナガクビガメ | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Northern Australian snake-neck turtle |
チリメンナガクビガメ(縮緬長首亀、Macrochelodina rugosa)は、爬虫綱カメ目曲頚亜目ヘビクビガメ科オオナガクビガメ属に分類されるカメ。
目次 |
[編集] 分布
オーストラリア(西オーストラリア州北東部、クィーンズランド州北部、ノーザンテリトリー北部)、インドネシア(ニューギニア島南部)、パプアニューギニア(ニューギニア島南部)
[編集] 形態
最大甲長40cm。種小名のrugosaは「皺(しわ)がある」の意で、背甲に無数の細かい皺が入ることが由来。和名の「チリメン」もこの皺を縮緬細工に見たてたものだと思われる。
頭部には模様は入らず大型で、頚部は長く太い。喉にヒゲのような突起があることもある。四肢には水掻きが発達している。
形態や色彩は地域変異や個体変異が大きい。
コウホソナガクビガメ(Chelodina oblonga)の模式標本が近年本種だったと判明し、命名規約の関係で本種の学名がM. oblongaに変更される可能性がある。
[編集] ジーベンロックナガクビガメ
ニューギニア島に生息するジーベンロックナガクビガメ(M. siebenrock)は、近年では本種のシノニムとする説が有力である。本種とジーベンロックナガクビガメとの差異は様々な説があるが、(唇の模様の有無、背甲のしわ等)チリメンの特徴を持ったジーベンロックや逆にジーベンロックの特徴を持ったチリメンがいたりと不確定だった。
ジーベンロックが本種のシノニムとなる一方でアーンヘムナガクビガメ等が本種から独立種として記載されており、今後も本種から別種が分割される可能性がある。
[編集] 生態
河川や池沼に生息する。汽水域に生息することもある。主に水中で暮らし、日光浴や産卵以外ではあまり陸に上がらない。乾季には夏眠を行う。天敵としては人間や卵を食べるオオトカゲが挙げられる。
食性は肉食性で魚、両生類、昆虫、甲殻類、貝等を食べる。 繁殖形態は卵生で、オーストラリアの個体群では浅い水中に産卵することがある。
[編集] 人間との関係
アボリジニの間では貴重なタンパク源として食用とされた。
以前からペット用として国内に輸入されている。オーストラリアでは野生動物の輸出を禁止しているので、オーストラリアの個体群は過去に輸出され繁殖した個体のみが稀に流通する。
ニューギニア島の個体群(ジーベンロックナガクビガメ)は以前は高価だったが流通量が増えるに従い価格が落ち着き、野生個体、繁殖個体ともに輸入されている。しかし現在は流通は減少傾向にある。
[編集] 参考文献
- 柴田弘紀 「ナガクビガメ総覧」『エクストラ・クリーパー』No.1、誠文堂新光社、2006年、36-41頁。
[編集] 関連項目
カテゴリ: カメ | 動物関連のスタブ項目