テルエル
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テルエル(Teruel)はスペインの都市。アラゴン州テルエル県の県都である。人口は33,238人(2005年)。
テルエルは山がちな位置にあり(標高は海抜915m)、人口は少なく、スペインの中では比較的孤立している。1999年、「Teruel existe」(テルエルは存在する)というスローガンのキャンペーン・グループが設立され、この市と地域の知名度と投資を拡げる運動を始めた。このキャンペーンの効果もあって、テルエルへの交通は大きく改善され、サラゴサとサグントを結ぶ高速道路が建設され、大部分が開通している。しかし、テルエルには依然として首都マドリードに直通する鉄道がない。
テルエルは厳しい気候で知られ、ハモン・セラーノ(スペインの生ハム)や陶芸が有名である。
[編集] 名所
テルエルにはイスラム教徒の影響による美しい建築物がある。ユネスコの世界遺産に登録された「アラゴンのムデハル様式の建築物」には、テルエルの4つの教会が含まれている。特に華麗な大聖堂はムデハル様式で有名である。
テルエルでは、13世紀に金持ちの家の女性イサベル・セグラと貧乏な男性ディエゴ・マンシラが愛し合い、悲劇的な最期を遂げた「テルエルの恋人たち」の物語が知られている。二人の遺骸はサン・ペドロ教会に収められている。この物語に触発されて、トマス・ブレトンはオペラを作曲した。
「トリコ」と呼ばれる小さな雄牛の像がカルロス・カステル広場にあり、トリコ広場と呼ばれている。
テルエルの郊外には、テーマパークと博物館からなる恐竜公園(Dinópolis Teruel)がある。古生物学公園として宣伝され、ティラノサウルスの実物大のロボット模型がある[1]。恐竜公園はテルエルのほかに県内に3つの博物館を持ち、この地域で発見された恐竜の化石を展示している。
[編集] 歴史
中世にテルエルにはユダヤ人のコミュニティーがあり、特権を認められ、14世紀には一年に300スエルドの税金を納めていた。ユダヤ人は商業や工業、特に毛織物業に従事していたが、1391年の迫害によって多くが殺され、あるいは生きるためにキリスト教に改宗した[2]。
テルエルはスペイン内戦の戦場となり、大きな被害を受けた。1937年12月から1938年2月の「テルエルの戦い」(Battle of Teruel)は、この内戦でもっとも悲惨なものの一つであった。テルエルの支配権は何度も変わり、人民戦線政府が制圧したり、反乱軍が再奪取したりした。戦いの中でテルエルは砲撃や空爆にさらされた。3か月間の戦いで、双方の死傷者は10万人に上る。
[編集] 外部リンク
- Ayuntamiento de Teruel - 公式サイト
- Teruel existe
- Dinópolis Teruel - 恐竜公園