デッド・カン・ダンス
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デッド・カン・ダンス(Dead Can Dance)は、ブレンダン・ペリーとリサ・ジェラルドが結成した音楽グループである。1981年、オーストラリアのメルボルンで結成され、1998年に消滅したが、2005年に再結成した。
オーストラリアでそれほど成功を収められなかったが、その後ペリーとジェラルドはロンドンに移り、一年後にオルタナティヴ・ロック界では有名な4ADレーベルと契約した。そして、そのレーベルの代表的なグループの一つとなった。二人は親密に創作活動を行い、解散する1990年代まで作品をリリースした。1990年代以降、ジェラルドはオーストラリアに戻り、ペリーはアイルランドに向かった。そこで彼はQuivy Churchという古い教会を購入し、作品を制作しながらそこに住み始めた。メンバー同士の距離的遠さは結果的にはグループの解散の原因になったわけだが、ペリー自身は「距離という問題は創作活動上におけるある種の個人的自由を維持するために役立った」と発言している。
デッド・カン・ダンスを特定の音楽ジャンルに当てはめることは難しい。その音楽スタイルはいろいろなジャンルから持ち込まれた要素を持つ。しかしながら、初期作品はゴシック的であると考えられる。The Serpent's Egg以降の作品で、デッド・カン・ダンスは古代や世界の様々な民俗音楽を借りて作品を制作した。ジェラルドは異言(glossolalia)を歌い、かなり独特なスタイルのワールド・ミュージックであると考えられる。結果として、後者のアルバムは最初の三枚のアルバムとはまったく違った趣きの響きを持っている。霊的なゴシック音楽ないし、ダークなワールドミュージックであると考えられている。
「デッド・カン・ダンス("Dead Can Dance")」というグループ名はしばしば勘違いされることが多い。このグループはゴシックサブカルチャーの世界ではかなり有名であるが、その名前は単に「(もはや使われていない)死んでしまった物に生命を吹き込む」という意味を持つ。使われている楽器は古楽のものであったり、忘れ去られてもはや顧みられることの無い音楽家のものでもある。別のグループ名の理解では、ペリーが次に述べているように、無生物に生命を与えるという発想を基にしている。
- 「ニューギニアの儀式用の仮面を用いたファーストアルバムのアートワークは、"Dead Can Dance"という名前の意味を視覚的に再解釈しようとしたものなんだ。その仮面は以前なら生きていた木の一部分でありすでに死んでしまっている物質に過ぎないが、それにもかかわらず作り手が自分の生命力を吹き込んだ芸術作品でもあるんだ。我々がなぜこのようなグループ名を選んだかを理解するためには、無生物を生物に変換する発想、死から生、生へと向かう死を意味する発想を理解しなければいけない。あまりにも多くの人達が私たち固有のシンボリズムを誤解しており、私たちのことを「病的なゴシックタイプ」とレッテルを貼っているんだ。それは私たちが悲しむべき誤解であり、今でも・・・」[1][2]
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[編集] 音楽作品
[編集] アルバム
- Dead Can Dance(1984年)
- Spleen and Ideal(1985年、「憂鬱と理想」)
- Within the Realm of a Dying Sun(1987年、「暮れゆく太陽の王国で」)
- The Serpent's Egg(1988年、「サーペンツ・エッグ」)
- Aion(1990年、「エイオン」)
- Into the Labyrinth(1993年)
- Toward the Within(1994年)
- Spiritchaser(1996年、「スピリットチェイサー(聖なる水)」)
[編集] EP
- Garden of the Arcane Delights(1984年)
[編集] 編集盤
- A Passage in Time(1991年、「時間軸の旅へ」、未発表曲を含むベストアルバム)
- Dead Can Dance (1981-1998)(2001年)
- Wake The Best of Dead Can Dance(2003年)
- Memento The Very Best of Dead Can Dance(2005年)
[編集] 参加作品
- It'll End in Tears(ディス・モータル・コイル「涙の終結」、1984年)
- Lonely Is an Eyesore(「夢物語4AD」4AD コンピレーション、1987年)
- Baraka(サウンドラック 1992年)
- Sahara Blue(Hector Zazou、1992年)
[編集] 映像作品
[編集] ライブ
- Toward the Within (VHS) (1994年)
- Toward the Within (DVD) (2004年)
[編集] 参加作品
また、多くのコンサートを録音した非公式のブートレグ盤がある。