トイレ盗撮
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トイレ盗撮(とうさつ)とは、主に公衆便所や商業施設などのトイレ内にカメラを仕掛け、用を足す人物の一部始終をこっそりと撮影する行為のことである。この盗撮被害に遭うのは、ほとんど若い女性であり、近年被害件数は増加の一途をたどっている。
その手口は大きく2つに分けられる。1つは撮影機器を持ったまま女子トイレに侵入する方法で、個室にこもって一枚壁を隔てた隣の様子を撮影する。撮影方法は様々だが、もっとも多いパターンは仕切り壁と床の間にある数センチの隙間から撮るもので、和式トイレで多用されるやり方。被害者は注意を配らないと気付かない場合が多い。洋式トイレにおいては一転して仕切り壁上部からの撮影が主となる。この場合は上空に注意を向ける癖をつけておけば比較的発見しやすい。しかしいずれの方法も高いリスクを伴うために近年は衰退し、代わって2つめの手口である電波盗撮の被害件数増加が顕著になりつつある。こちらは加速度的に高性能化するCCDカメラで撮影された映像と音声を無線で飛ばし、離れた場所に設置されたレシーバーで受信する方法で、小型化、高解像度化が進んだ現在では極めて鮮明な映像を記録することができる。そして記録された映像はビデオやDVDとして販売される流れが、1990年代後半以降になってから目立ち、中には報酬目当てに女性の盗撮犯や協力者が存在するケースもある。
飲食店などで経営者が意図して設置したマジックミラー越しに撮影されることもある。個室に姿見が設置してある場合は要注意である。換気扇内にカメラが仕掛けてある場合がある。
また、スカートの盗撮や風呂場覗きなどで世間を騒がせた元タレントの田代まさしがフジテレビ系の番組SRSで共演した女優の藤原紀香の入っていたトイレの中にカメラを仕掛けていたのではとスタッフに疑われたことがある。これは田代が着替えをする際には毎回女性トイレで着替えする癖があり、小一時間トイレから出て来ずスタッフに注意されていたため、このような疑惑が浮上したと言われている。[1]