トバ湖
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所在地 | インドネシア | |||
面積 | 1103 km² | |||
周囲長 | 176 km | |||
最大水深 | 529 m | |||
平均水深 | -- m | |||
貯水量 | 240 km³ | |||
水面の標高 | 905 m | |||
成因 | カルデラ湖 | |||
淡水・汽水 | -- | |||
湖沼型 | -- | |||
透明度 | -- m |
トバ湖は、インドネシアのスマトラ島北部にある湖である。長さ100km、幅は約30kmで、面積は1000km2に及ぶ。
[編集] 地理
1949年に、オランダの地学者ライン・ファン・ベメレンは、トバ湖がイグニンブライト岩の層によって囲まれたカルデラだと報告した。後の調査により、これと同種の岩石が3000km以上離れたマレーシアやインドにも存在することが判明した。また、海洋学者によって、東インド洋やベンガル湾でトバ湖にあるものと同じ火山灰が検出された。
今から約74000年前(3000年ほどの誤差がある)にトバで噴火が起こっている。これは、過去200万年で最大級の噴火である。この噴火により広い範囲で地下水が噴出し地盤が沈下し、トバ湖を形成するカルデラができた。その後、多くの大型のカルデラと同様の、マグマの隆起が起こり、サモシール島(トバ湖内で最大の島)ができた。トバ湖はおそらく世界最大のカルデラ湖である。
この噴火と同時期に、ヒトDNAの多様性が著しく減少する「ボトルネック(遺伝子多様性減少)」が見られることから、この噴火で当時の人類の大半が死滅したという説もある(トバ・カタストロフ理論)。
この噴火の後は歴史に残るような大きな噴火はないが、何度か大きな地震が起こっている。1987年には南岸で地震が起こっている。また、スマトラ西沖に断層があり、何度か大きな地震を引き起こしている。その中には2004年のスマトラ島沖地震や2005年のスマトラ島西沖地震も含まれている。特に後者は震源地がトバ湖から320kmと近い位置で起きていた。

[編集] 民族
トバ湖の周りにはバタック人(Bataks)が生活している。彼らの家は、両端がボートのようなカーブを持った屋根と、色とりどりの装飾で知られている。