ドゥル・シャルキン
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ドゥル・シャルキンは、アッシリアの王サルゴン2世が建設した都市の名前。「サルゴンの砦」の意。現イラク領のコルサバド。
[編集] 発掘調査
1843年にフランス人ボッタによって発見され発掘調査が行われた。その後1852年~1855年、1927年~1935年、1957年と、あわせて4回の発掘調査がなされた。
[編集] 概略
紀元前713年からアッシリア王サルゴン2世によって建設がはじめられ、紀元前707年から同王の死までアッシリアの首都とされた。
町全体が7つの城門を持つ周囲約7kmの城壁で囲まれており、更に市の北西部にある行政区を2つの城門を持った城壁が囲んでいた。面積は2.7k㎡あまり。
同市に作られたサルゴン2世の宮殿は200以上の部屋から構成され、大半が浮き彫り彫刻で装飾を施されていた。その他、ナブー神を祭る神殿が建設された。
センナケリブ王によってアッシリアの首都がニネヴェに移されたため、この町が首都であった期間は極めて短いが、町自体はアッシリアの滅亡まで存続した。