ドウェイン・ウェード
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男子 バスケットボール | ||
銅 | 2004 | バスケットボール |
ドウェイン・ウェイド(Dwyane Wade, 1982年1月17日生まれ)は、NBAのマイアミ・ヒートに所属するプロバスケットボール選手。ポジションはガード。アメリカ合衆国イリノイ州シカゴ出身。背番号は「3」。身長1m93cm、体重96.2kg。愛称は「フラッシュ」。
現在のNBAを代表するスター選手であり、そのプレイスタイルは現役の中で最もマイケル・ジョーダンに似ていると言われているが、3ポイントシュートは苦手としている。
[編集] 経歴
本名はドゥェイン・タイロン・ウェイド(Dwyane Tyrone Wade, Jr.)。マーケット大学ではトラヴィス・ディーナーらとプレイし、3年生の時にはファイナルフォー進出の原動力になった。 2003年のNBAドラフトにて全体の5番目でマイアミ・ヒートに指名されNBA入りした。2004年NBAオールスターゲームのイベント、ルーキー・チャレンジに、NBA1年目選手で編成されるルーキーチームの先発出場選手として参加。2004年2月23日、ウェイドはNBAイースタン・カンファレンスの週間最優秀選手に選ばれた。マイアミ・ヒートの歴史上1年目の選手による受賞は初であった。NBA1年目はポイントガードとしてチームのプレイオフ進出に貢献した。そのプレイオフでウェイドはチームを率いて大きな活躍をし、人々の注目を集めることとなった。2004年アテネオリンピックの米国代表チームの一員に選ばれる。オリンピックでは他のNBA1年目選手より比較的長い出場時間をもらい、チームの銅メダル獲得に貢献した。
2004-2005シーズンにはロサンゼルス・レイカーズから当時リーグを支配していたトップセンター、シャキール・オニールがヒートに移籍。コービー・ブライアントとともにレイカーズの黄金時代を築き上げたオニールだが、レイカーズ時代にはコービーとの不仲説が絶えなかった。オニールはウェイドの謙虚さをいたく気に入り、良好な関係を築いた2人はNBAでも屈指のデュオとなり、チームはイースタンカンファレンス1位という好成績でレギュラーシーズンを終えた。プレイオフでもヒートの快進撃は止まらず、1回戦、カンファレンスセミファイナルを全勝で制したが、カンファレンスファイナルのデトロイト・ピストンズとのシリーズでウェイドは故障してしまい、惜しくもファイナル初出場を逃した。また、レブロン・ジェームズと共にNBAオールスターゲームに初めて選出された。
2005-2006シーズン、ヒートは大々的な補強を行い、他チームのエース級の選手を次々と獲得。チームはリーグでも有数のエリート集団と化したが、その中でもウェイドはエースの座を確固たるものにしていた。またオニールは故障による欠場が多くなり、リーグ屈指のデュオの関係も徐々にウェイドが主導権を握るようになっていった。シーズン序盤はオニールの戦線離脱もあり、チームの成績は伸びなかったが、シーズン後半にはウェイド、オニールを中心に補強で獲得したベテラン勢が徐々に噛み合いだし、球団社長だったパット・ライリーのヘッドコーチ復帰を経て、チームはカンファレンス2位の成績でレギュラーシーズンを終えた。カンファレンスファイナルでは再びピストンズと対決。レギュラーシーズンには他を寄せ付けない強さを見せていたピストンズを4勝2敗で退け、ついにファイナルに進出する。ウェスタンカンファレンスからはダラス・マーベリックスが勝ち上がってきた。オニールが不調のなか、ウェイドは獅子奮迅の活躍を見せる。勝負どころで悉く得点し、レギュラーシーズンには17.1%だった3ポイントシュートも高確率で決めた。シリーズを4勝2敗で制したヒートは初優勝を飾り、ウェイドはファイナルMVPを獲得した。また、NBAオールスターゲームにファン投票で選出され、土曜日に開催されるスキルズ・チャレンジにも初めて出場。決勝はジェームズと対決となり、26.1秒の成績で優勝を果たした。 オフシーズン、ウェイドは再びアメリカ代表に名を連ね、チームの主力選手の1人として日本で開催されたバスケットボール世界選手権に出場した。ウェイドのプレイは日本人観衆を大いに沸かせたが、アメリカ代表はまたもや銅メダルに終わってしまった。
2006-2007シーズンはシカゴ・ブルズに大敗という形で幕を開ける。前シーズン同様シーズン序盤は苦戦を強いられ、オニールはまたもや怪我による戦線離脱、チームの多くを占めるベテラン勢も精細を欠く中、ウェイドは変わらず高いパフォーマンスを維持し、チームを支えた。NBAオールスターゲームにファン投票で選出され、土曜日に開催されるスキルズ・チャレンジに2年連続で出場。決勝は26.4秒の成績で連覇を果たした。 シーズン中盤にはチーム成績も向上し始め、さらにはオニールの復帰という明るい材料もあったが、今度はウェイド自身が左肩を故障し、長期戦線離脱する事態となってしまった。