ネーポン
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ネーポンとは兵庫県神戸市の有限会社ツルヤ食料品研究所が製造していた飲料である。
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[編集] 概要
ネーポンという名称はネーブルとポンカンの合成語であり、バヤリースのように果汁10%のオレンジ味の飲料であった。ネーポンが生まれたきっかけは、砂糖と酸味料、香料のみといった清涼飲料水がまかり通っていた昭和30年当時、子供たちに少しでも良いものを飲ませたいという気持ちから、果汁を10パーセント入れようと決心した当時の社長、上田氏(元祖瓶詰めあま酒も考案)がネーブルとポンカンの果汁を混ぜて考案したことによる。製造中止直前にはオレンジの果肉などを原料に作っていた。
不二家のネクターに対抗した果汁入り飲料として作られたといわれているように、ネーポンに使われていた原料のアメリカ産のオレンジの果汁は、ネクターピーチのように、少しどろっとしていた。ネクターよりは、どろっとしていなくて、バヤリースよりはどろっとしている、そんな飲み物だった。原料の問題から国産の果汁を使用していた。
一時はテレビ番組などでも紹介され、好調な売れ行きだったが、1995年の阪神・淡路大震災で得意先が十分の一に激減した。
ネーポンは2006年をもって製造中止となることが報じられたが、ツルヤ食料品研究所の所有する土地がマンションになるため(産経新聞 2006年7月29日夕刊)というのは誤りで、主に体力上の問題で、数年前から決めていたという。 神戸新聞では、2007年2月末日をもって廃業と報道(2007年1月20日)。約50年の歴史に幕を閉じることとなった。 製造は手作業で行われており、配合のレシピなどはなく、長年の勘だけで作っているため、製造を続けたいという人がいるなら、時間はかかっても伝授したいと言う。
ツルヤ食料品研究所では、甘酒、ぜんざい、冷やし飴なども製造販売していた。その他、ストロベリーレディ、オレンジキューティスター、ハッピーライクメロン、スーパースターレモン、カラーオブパイン、アップルという謎のジュースも売られていた。また、ツルヤの主力製品の詰まったネーポンギフトセットも売られていた。
2007年2月末に、製造者の体力的な理由などにより製造が中止された。
[編集] ミスパレード
姉妹品に「ミス・パレード」があるが、現在のミスパレードの中身はネーポンと変わらず、鶴矢食品の関係者が神戸のミス・コンテストに選ばれ、パレード行進したのでこう名付けられたのだ、という。
ミスパレードとネーポンが製造されたのはともに1963年ごろで、
当時、瓶の生産に最低ロット数10000本が必要で、ネーポン瓶5000本、ミスパレード瓶5000本が作られたという。
当時のミスパレードは、オレンジ、パイン、グレープなどのバリエーションがあり、ネーポンとはまったく別の飲料水であった。 以後、ミスパレードは生産されなくなったが、
ネーポンが全国的に有名になり、ネーポンの瓶がなくなってくると、ミスパレードの瓶にネーポンが詰められるようになる。
その模様が、たけし、さんまの世界超偉人伝説で放送され、
以後、ミスパレードイコールネーポンだと信じられるようになる。
[編集] ネーポンギフトセット
ツルヤにはネーポンを中心としたネーポンギフトセットが存在し、その中身は以下のとおり。
- ネーポン2本
- ミス・パレード2本
- ツルヤ飴2本
- 銀座あま酒2本
- 瓶詰めぜんざい2本
- ネーポンのポスター
- TARO LIKES NEPONと書かれた広告のようなもの。
- よく振ってお飲みくださいと書かれた紙
[編集] 全国進出
この飲料、ネーポンは全国はもとより関西でもあまり広く知られているものではなかったが、中島らもが「西方冗土」で取り上げたり、GON!という月刊誌に取り上げられ、テレビ関係者にも知られるようになりその後、関西の人気番組探偵ナイトスクープ、続いて、日本テレビの番組「たけし・さんまの世界超偉人伝説」で取り上げられ、全国的に話題となったことがある。
この番組で大阪市天王寺区玉造の「アジアコーヒ日の出通り店」といういかにも廃れた風の喫茶店が取材・放映された。この喫茶店の(数少ない)メニューにネーポンがあり、これが面白おかしく取り上げられた。 ビートたけし、明石家さんまに大爆笑され、一躍、ネーポンが同番組の顔のなる。 この番組により、それまで一日2~3本しか売れないネーポンが一日10本以上売れ、瓶を記念に持ち帰る人が続出し、本来リターナル瓶であるネーポンの瓶が激減し、ミスパレードという瓶に詰められ販売されることとなる。
しかし、この店の主人(高齢の老女であった)は既に亡くなっており、「アジアコーヒ日の出通り店」という店も今はない。