パンドン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
パンドンは円谷プロダクションによる特撮テレビ番組『ウルトラセブン』に登場した架空の怪獣。その後のシリーズにも登場。
目次 |
[編集] ウルトラセブンに登場したパンドン
第48話「史上最大の侵略(前編)」および第49話「史上最大の侵略(後編)」に登場。
- 別名:双頭怪獣
- 身長:40メートル
- 体重:1万5000トン
ゴース星人が、地球侵略のために、地球に連れてきた左右に顔のある怪獣。ゴース星人の大型宇宙船スペースキャリアーによって運ばれてきた。高熱火炎を左右の口から吐き出すことができる。
- 本放送より、しばらくの間、書籍媒体によって「パンドン」若しくは、「バンドン」と、二つの名前で呼称されていた。
- 『ウルトラセブン』OPに「倒せ火を吐く大怪獣」という歌詞があるが、意外にも『ウルトラセブン』中では、口から火を吐く怪獣(宇宙人を除く)としては唯一の存在である。また主題歌にある様にセブンはパンドン相手にウルトラビームを放とうとしているが、エネルギー不足でパンドンに届く前に消えてしまっている。因みに改造後の再戦時には、ウルトラビームを放とうとすらしていない(というよりも、初戦以上に体力の消耗が激しく、ビームを放つ力すら残っていなかったと考えられる)。
- 成田亨のデザイン画および最初に制作されたぬいぐるみは、首が二つあるネオパンドンに近い造形だったが、その後円谷プロスタッフの手で改造がほどこされ、現在の形状になった。
[編集] ウルトラセブンとの戦い
パンドンと戦う前からセブンは体力を消耗していたため、一時は有利な立場を保ったものの、セブンが最後の力を振り絞ってアイスラッガーをナイフのように振るい、左手・右足を切断されて倒された。
[編集] 改造パンドン
第49話「史上最大の侵略(後編)」に登場。
- 別名:双頭怪獣
- 身長:40メートル
- 体重:1万7000トン
ウルトラセブンによって、左手・右足を切断され倒されたパンドンをゴース星人が修理したもの。改造、というと性能が向上しているように見えるが、実態は義手・義足を付けたのみで能力的に目立った変化はない。劇中では義足をひきずるように歩き、左手を凶器としてセブンに振るっている。
[編集] ウルトラセブンとの戦い
セブンとの交戦で、セブンが放ったアイスラッガーを右手でキャッチし投げ返したが、投げる直前にα号の急降下攻撃を受け手元が狂ったらしく、セブンのスラッガー返しによって首を切断され倒された。
- 最終回に登場したことやセブンを苦戦させたことなどから、"『ウルトラセブン』における最強怪獣”の印象が強いが、最強といわれる様な特筆すべき能力を持たず、「改造」の後、元々持ちえた身体能力を発揮したとはお世辞にも言えないため、『ウルトラマン』におけるゼットンほどの圧倒的な強さは感じられない。(まともな戦闘ができないほど消耗していたセブンに二度も敗れていることから、かなり弱い怪獣であるとの声も挙がっている)
[編集] ウルトラセブン EVOLUTION 5部作でのネオパンドン
ビデオ作品『ウルトラセブン誕生35周年“EVOLUTION”5部作』EPISODE4「イノセント」に登場。
- 別名:双頭合成獣
- 身長:60メートル
- 体重:6万4千トン
デザインはパンドンの初期デザインの流用であり、頭・首が完全に分離している。かつて地球征服を目論んだゴース星人によって操られていた個体の遺伝子を引き継いでいる。得意技は口から吐き出す強力な火炎で、かつてと同様にウルトラセブンを苦戦させたが、一度は黄金の種子を撒き散らして姿を消してしまう。その後、再びセブンと対戦するが、今度はウルトラクロスアタッカーの前に敗れた。なお、この怪獣を操っていたのは、地球防衛軍の特殊部隊に所属していたスワという男である。スワは、植物生命体統治後の地球での支配権獲得を目論むガルト星人によって利用され、ネオパンドンをコントロールしていた。
パンドンが撒き散らした胞子は、次に地球を支配するとされている植物生命体の種子である。