ビッグシングルターボ
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ビッグシングルターボとは、ターボチャージャーを用いた自動車エンジンチューニングにおいて、当該エンジンの適正容量を超えたターボチャージャーを1台採用する過給手法。転じて、この過給手法によってチューニングされたエンジン特性や車両の運転特性を指す場合もある。
[編集] 概要
自動車のエンジンには排気量によって大小のクラス分けがあるように、ターボチャージャーにも風量の大小によってクラス分けがある。自動車メーカーやチューニングショップがターボチャージャーを選定する場合は、中低速から回転（過給）を始めるサイズのターボチャージャーを選定するのが一般的である。この場合、エンジンが最大馬力発生回転数に達する以前に、ターボチャージャーは、自体の排気抵抗や吸気抵抗、過給圧制御などで仕事量が頭打ちになる。このサイズのターボチャージャーよりもあえて大型の（鈍い）ターボチャージャーを選定し、過給開始回転数を上げ、ターボチャージャーの過給仕事量ピークとエンジン回転数ピークを一致させるチューニング手法がビックシングルターボである。ターボチャージャーを2台使っては実現しにくい[1]ことや、ツインターボエンジンをあえてこの手法でチューニングすることがあることなどから、呼称にはシングルと付く。エンジン特性は、高回転に向けて急峻にパワーが立ち上がる扱い辛いもので、時として「ドッカンターボ」と揶揄される。
具体的にはポン付けタービン以上のサイズという事で、エンジン内部も共に強化チューニングしなければ使う事の出来ないシングルターボの事と認識されている。
現在のチューニング業界ではあまり使う人が少なくなってきている。理由としてそこまでの出力を搾り出す必要がほとんど無いためである。ストリート仕様でビッグシングルを使っても乗りにくくなるだけであり、ビッグシングルを使うようなステージ（ゼロヨン&最高速）が、当然であるが軒並み厳しい取締りによって壊滅状態となっているのもそれに拍車をかけている。
[編集] 脚注
- ^ ターボチャージャーを2台に分散すると、それぞれは小容量のターボチャージャーとなり、エンジン高回転時に吸入抵抗や排気抵抗になり得る。
