ビッグ・シェル
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ビッグ・シェルは、コナミのアクションゲーム「メタルギアソリッド2」に登場する架空の施設。
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[編集] 概要
そもそもこのビッグ・シェルは、2007年にニューヨーク沖で起こったタンカー沈没事件による多量の原油流出が原因で建造された。米国政府の迅速な対応で建造されたビッグ・シェルは、原油回収から清浄化作業までをこなす施設だけではなく、環境保護のシンボルとして世界中に知られていた。しかし、それは表向きの顔であり、裏の顔は自動稼動可能なメタルギアRAYを20台以上保有できる移動要塞アーセナルギアの建造施設であった。タンカー事件はソリッド・スネークが引き起こされたものと世間では知られているが、実際のところは、米国政府影の存在である愛国者達がアーセナルギア建造を目論んで引き起こしたのだった(もっと詳細に語れば、アーセナルを建造するのが目的ではなく、それが搭載しているGWという装置による大規模情報統制が目的だった)。沈没したタンカーは海兵隊の偽装タンカーであり、原油は搭載しておらず、愛国者達はわざわざ沈没海域に別の原油満載のタンカーを向かわせ、沈没させた。ビッグ・シェル自体も原油回収、清浄化の役割を体裁のために働かしているだけで、環境保護のシンボルなどはアメリカがでっちあげた嘘っぱちだったのである。ハル・エメリッヒ曰く、2年もの歳月をかけて原油を回収し切れてないのは不自然である。またソリッド・スネークもどこかから原油を運んできて定期的に海に垂れ流し、アーセナルが完成するのを待っていたと発言している。ちなみに職員数は少なく、ほとんどの施設が半自動化されており、愛国者達による隠蔽工作の徹底化がうかがえる。
[編集] 構造
各セクションの機能と特徴については各項で詳述する。
[編集] 脚(Strut)
「ビッグ・シェル」の最小構成単位の一つ。外見的には、円柱上に扁平な正六角柱を乗せたボルトのような形をしている。六角柱部分の内部に居住スペースがあり、脚によっては屋上も設けられているものがある。
- A脚
- 海から汲み上げられた汚染海水はまずここに送られ、ここからさらに「ビッグ・シェル」各部に送られる。除染作業の開始を担う施設。上部施設の南側にポンプ施設本体があり、北側はその制御施設になっている。
- B脚
- 「ビッグ・シェル」の電力をまかなう発電施設。上部施設には変電室がある。雷電が初めて潜入した時点で、SEALとデッドセルの戦闘によりかなり損壊していたが、電力供給には支障なかったようだ。
- C脚
- 食堂などがあり、「ビッグ・シェル」職員の居住区画になっている。「ビッグ・シェル」は全てのシステムがほぼ完全に自動化されているため、職員数は少なく食堂はごく小規模なものになっている。
- D脚
- 第1沈殿池がある。A脚から送られてきた汚染海水を巨大な沈殿池に溜め、大きなゴミを沈殿させて取り除く。
- E脚
- 屋上に物資搬入用のヘリポートがあり、内部には空輸されてきた資材を各脚に送り出すための集配施設がある。集配設備はダンボール箱を識別して物資を自動でより分けるシステムになっており、省人力化が図られている。
- F脚
- 倉庫がある。「ビッグ・シェル」のメンテナンス用にさまざまな資材が備蓄されている。
- G脚
- 油処理施設がある。詳細不明。
- H脚
- 倉庫がある。詳細不明。
- I脚
- 機材組立施設がある。詳細不明。
- J脚
- 発電施設がある。詳細不明。
- K脚
- 生物化学実験施設がある。詳細不明。
- L脚
- 汚水処理場がある。原油を取り除いた海水を塩素等の化学薬品を使って殺菌・消毒し、放流可能な状態にするための施設。
なお、詳細不明とあるものは、テロリスト(ファットマン)が仕掛けた爆弾が爆発し、そこに立ち入ることができないからである。
[編集] 中央棟(Core)
- シェル1中央棟
- 3階建てになっており、B1には大集会場がある。B2には中央棟の機能の中枢というべき電算室があり、ここで汚染海水の循環や除染状態の監視等、各施設の管理を全て行うようになっている。
- シェル2中央棟
- 汚染海水を除染するシステムの本体。D脚で大きなゴミを除去された汚染海水はここに送られ、炭化水素分解細菌などの微生物を使ってさらに細かな汚れを取り除く。1階は汚染海水の悪臭を除去するための空気清浄施設、B1以下は汚染海水の濾過施設がある。
[編集] 連絡橋(connecting bridge)
- AB連絡橋
- BC連絡橋
- CD連絡橋
- DE連絡橋
- EF連絡橋
- FA連絡橋
- シェル1シェル2連絡橋
- GH連絡橋
- HI連絡橋
- IJ連絡橋
- JK連絡橋
- KL連絡橋
- LG連絡橋
[編集] シェル(Shell)
6つの脚と中央棟から構成される巨大な構造物。中央棟を中心に6つの脚が円状に配置され、各脚と中央棟が連絡橋により結ばれている。このシェルを南北に2つ並べ、その間を連絡橋で結ぶことで「ビッグ・シェル」全体が構成される。
- シェル1
- A-F脚およびシェル1中央棟から構成される。ゲーム序盤部での活動エリア。
- シェル2
- G-L脚およびシェル2中央棟から構成される。ゲーム中盤部からの活動エリアになるが、テロリスト(ファットマン)の破壊活動により大部分が損壊し各セクションの連絡が絶たれたため、行けなくなっている場所が多い。実質的な活動エリアはL脚と中央棟のみである。
[編集] オイルフェンス
「ビッグ・シェル」下部の外周に敷設されている、原油の拡散を防ぐための囲い。フェンスの各所に設けられたパイルにより汚染海水が汲み上げられ、除染作業のためA脚に送られる。
「ビッグ・シェル」上部施設からオイルフェンスへ行くには、フェンスの両端にあたる脚から梯子を使って降りる。梯子は脚の支柱部外周を通っており、高さは約40メートルと推定される(雷電の目測)。
フェンス上には足場が組まれているが、強度と幅の制約上、一度に1人しか渡ることができない。
- C-H脚下部オイルフェンス
- C脚とH脚の各脚の下部を結んでいる。詳細不明。
- E-L脚下部オイルフェンス
- E脚とL脚の各脚の下部を結んでいる。シェル1シェル2連絡橋が破壊されたため、シェル間を行き来する唯一のルートとなる。