ファンタズム
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『ファンタズム』は1991年にジャレコが発表したアーケードゲーム。1992年にはゲームボーイにも移植され発売された。なお、アウトリガー工房より1997年8月8日にセガサターン用に『ファンタズム』という実写ムービーを使ったホラーゲームが出ているがジャレコのものとは別物である。
コミカルなキャラクターと少し切ないストーリーのゲーム。物語は、主人公が恋人とデートしている最中から始まる。見知らぬ男たちが彼女を連れ去ろうとし、主人公はそれを止めようとするが、男たちの1人にピストルで撃たれてしまう。この男たちは秘密結社の構成員。彼女は霊エネルギー研究者の娘だった。脅迫の道具として誘拐し利用するのが目的と思われる。
主人公の「死」で始まるストーリーは、彼女の父(霊エネルギー研究者)によって魂のみ救われ、他の生物の肉体に憑依し操作することで敵を倒していく、というゲーム内容に続く。
ゲーム内では敵として登場するキャラクターのほとんどに憑依することができ、対象によって移動や攻撃の性能が変わるしくみ。方向キーと攻撃ボタン・ジャンプボタンを駆使して敵を倒していくアクションゲーム。各ステージには大きなサイズのボスがいる。
主人公の霊のエネルギーと憑依対象の体力が別に設定されており、ボス戦など特殊な状況を除けば、操作対象の体力がなくなっても、主人公のエネルギーがなくならない限り他のキャラクターに乗り換えて続行することができる。
知名度は低いゲームではあるが、そのアイデアとノリのいいBGMはかなりのもの。コミカルな外見と反し難易度が高く、市場から消えるのは早かった。
あまり知られていないが、本作品は2つのエンディングがあるマルチエンディングである。だがバットエンディングになるにはラストボスを倒すにはコンテニュープレイを何度もしないといけないのであまり意味はない。感涙のグッドエンディングはアーケードゲーム史上に残る出来であろう。
なお日本国外ではゲーム名が "Avenging Spirit" となっている。
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