フォワーダー
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フォワーダーとは仲介人として輸送を手配し、関連する書類を作成する代理業者のことである。 輸送方法やエリアにより更に業種分類されているが、一般的には国際輸送を取扱う業者を指す。
貨物利用運送事業 とも呼び、自らは運送・輸送手段を有さず、運送事業者の行う運送を利用して貨物を運送する事業である。 海上輸送において、自前で船舶を持たないことから、NVOCC(Non Vessel Operation Common Carrierの略、NVと略されることもある)と呼ばれることもある。
[編集] 国際航空輸送
航空会社の貨物代理店業務を本来の趣旨として発足、現在では通関業務、混載仕立業務、集配送業務、倉庫業務、など顧客ニーズに合せたサービス展開を行っている。現在ではより顧客の物流に入り込むロジスティクスサービスを行うことで、全体的なセールスツールとしている企業が多い。日系大手としては、日本通運(日通航空)、近鉄エクスプレス、郵船航空サービスなどで50%以上の業界シェアを占めている。
[編集] 国際海上輸送
航空輸送同様、船会社の代理店業務から多種な業務に派生し、現在に至っている。大手としては日本通運など。 顧客ニーズから、ほとんどのフォワーダーが現在は航空、海上双方のサービスを取り扱っている。
業界全般としては旅行業界同様、官庁届出制となっているため、中小零細を含めると非常に多くの企業が存在するが、海外支店ネットワークが非常に重要な要素であるため、大企業と中小企業との差は歴然としている現実がある。
現在は電子部品関連を中心に国際航空輸送フォワーダーの業績の伸長が目覚しい。また、中国への生産移転により、中国展開に重点を置いている企業が非常に多いことも特色である。