ブライト・ノア
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ブライト・ノア(Bright Noa, Bright Noah)(U.C.0060年~?)は、「ガンダムシリーズ」のうち、『機動戦士ガンダム』にはじまる宇宙世紀を舞台にした作品の登場人物。複数の作品で主人公が所属する艦の艦長を務め、幾多の戦場で指揮を執った歴戦の人物である。なお、「機動戦士ガンダム」「機動戦士Zガンダム」「機動戦士ガンダムZZ」「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」まで、シャア(あるいはクワトロとして)が密接に絡んだ全作品に登場している唯一の人物である(アムロ、シャアは「機動戦士ガンダムZZ」オープニング・第1話回想には登場しているが、アニメ本編には未登場)。日本で最も有名なアニメにおける艦長の1人である。ネーミングの由来は「ノアの輝き」である。機動戦士Zガンダム映画第3弾及びガンダム無双まで声を務めるのは鈴置洋孝。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 経歴及び劇中での活躍
階級についてはテレビアニメ版に準拠。
[編集] 一年戦争(『機動戦士ガンダム』)
宇宙世紀0079年9月、このとき19歳。サイド7において、搭乗していたホワイトベースが赤い彗星のシャア率いるジオン軍の急襲を受け、地球連邦軍の“士官候補生たる曹長”であった彼は、サイド7を脱出した民間人をなし崩しにまとめさせられ、艦長パオロ・カシアスが負傷すると自ら指揮を執る(この頃少尉)。 19歳の新人(第一話の時 軍歴は入隊半年)であったが、新造艦ホワイトベース、およびガンダムをはじめとする最新鋭モビルスーツを中心に、地球降下後もシャアやガルマ・ザビらの度重なる追撃を振り切り、ランバ・ラル隊との死闘をもくぐり抜けた。度重なる激戦の疲労により一時体調を崩し、ホワイトベースの指揮権を操舵手のミライ・ヤシマに委ねるが、オデッサ作戦やジャブロー攻防戦で戦果を挙げる。このときに中尉から大尉に昇進する。またジャブローにおいて第13独立部隊へ編入され、「囮部隊」としての任務を遂行するため地球を離脱。
ソロモン攻略戦を終えると、最終決戦地となるア・バオア・クーの戦闘に参加。ホワイトベースのエンジンが被弾すると、艦を要塞内部に着底させ自ら銃を取る。アムロ・レイのニュータイプ能力により、「このままでは全滅する、総員撤退命令を」と進言を受け乗員と共にランチで脱出、無事に生還する。
素人ばかりの集団で常に最前線で戦果を残したのは、彼の指揮官としての資質によるものが大きかったと言える。だが、序盤では自身の経験不足もあってか乗組員との衝突も多かった。それでも乗組員の団結が乱れなかったのは同僚のリュウ・ホセイの陰のサポートがあってこそだろう。そしてリュウの死後には自らが乗組員を労わり気遣うようになる。彼自身もホワイトベースでの戦いを通じて精神的、延いては指揮官として成長したのだろう。また、ガンダムのパイロットを務めるアムロに対しては、軍人らしい厳しい態度をとるが、それはホワイトベースの命運がアムロのガンダムに懸かっていると判断したからである。
尚、余談だが、あの有名な台詞「左舷(さげん)、弾幕薄いぞ!何やってんの!!」は意外にもホワイトベース乗艦時ではなく、アーガマ乗艦時の台詞(Zガンダム第38話の「左舷(ひだりげん)砲撃手、弾幕薄いぞ!何やってる!」)が元になったものである(つまり上記の台詞そのものはガンダムシリーズの劇中では一言も発していない。またZガンダムにおいてはトーレスが上記の台詞を発している場面がある)。だが、第28話の「左舷、弾幕を張れ」や第32話での「弾幕が薄いぞ!」を始めとして似たような台詞は多数発せられている。また、ゲーム『スーパーロボット大戦シリーズ』では、中程度のダメージを受けるとよくこの台詞を発する。他に『クイズ機動戦士ガンダム問・戦士DX』にこの台詞に似た台詞で回答選択に時間がかかると、「選択遅いよ!何やってんの!」と言うことがある。類似の台詞として「対空砲火! 何してんの!」等がある。その他に彼を象徴する名フレーズとしては、第14話で初使用して以降頻繁に用いられた「スタンバっておけ」も挙げられよう(なお、劇中でこの言葉が使用されたのは第5話でのリード中尉の台詞「ミサイルはスタンバっておけ」が最初である)。
一年戦争後、ミライと結婚。ハサウェイ、チェーミンの二児に恵まれる。
[編集] グリプス戦役(『機動戦士Ζガンダム』)
宇宙世紀0087年3月、一年戦争での功績にもかかわらず、ニュータイプの存在を恐れた連邦の幹部に左遷され、連絡船テンプテーションの船長を務めていた。さらに、増長したティターンズからは暴行を受けるなど惨めな境遇を送るが、エゥーゴによるガンダムMk-II強奪の際、グリーン・ノアの難民を保護しテンプテーションで漂流しているところをアーガマに救助される。その後、エゥーゴに参加し(階級は中佐から大佐へ)、ヘンケン・ベッケナーよりアーガマの指揮を引き継ぐ。
7年のブランクを感じさせず、ニュータイプのカミーユ・ビダンやクワトロ・バジーナの活躍もあってエゥーゴ艦隊の象徴として、多くの作戦に参加。途中、アナハイムの幹部ウォン・リーに手を焼くが、艦長として毅然とした態度をとる。最終的にティターンズ・アクシズと三つ巴の戦いを展開。グリプス(コロニーレーザー)を捨て身の覚悟で守り切り、ティターンズを壊滅させる。
連邦軍に籍を置く彼は、地球に残してきた家族を心残りにしており、家族からの手紙で涙を見せるなど家庭人の一面も見せる。
[編集] 劇場版Zガンダムとの違い
特にTV版との大した違いはないがシンタとクムに対して拒絶する会話をする事もなくグリプス戦役の最後までカミ-ユ・ビダンやファ・ユイリィを子供として見ていた(グリプス攻防戦が終わってからブライト本人の口から発言している)。
[編集] 第一次ネオ・ジオン抗争(『機動戦士ガンダムΖΖ』)
アーガマの艦長としてハマーン・カーン率いるネオ・ジオン(アクシズ)との戦いに参加。シャングリラで乗りこんできたジュドー・アーシタらに翻弄されながらも、ネオ・ジオンと戦う。また、艦の補修のために立ち寄った補修ドッグのラビアンローズで、艦長代理のエマリー・オンスに興味を持たれ急接近され困惑する。(それほど悪い気はしていなかったらしい)
その後、地球へ降下しネオ・ジオンの作戦の阻止へ動くが失敗し、宇宙に戻るとアーガマの後継艦ネェル・アーガマの艦長になるが、間もなく月へ移動することになりビーチャ・オーレグに代理を任せ、艦を降りる。そして、月からネェル・アーガマに補給物資を送り続けるために奔走する。ブライトを含むエゥーゴの主力艦隊がネェル・アーガマに合流した時にはすでに、ジュドーとハマーンの決戦に決着がつき、アクシズの勢力は瓦解していたが、影武者と発覚したミネバ・ザビの前で戦後処理を話し合うエゥーゴ上層部の姿に、ジュドーは激しい怒りを感じる。ジュドーは、戦いで死んでいった者達も省みずに、何もしなかった者が戦後の功績だけに預かろうとするのかと、高官たちを締め上げるが、ブライトはそんなジュドーの怒りを受け止めるため、「情けない大人」の代表としてジュドーの鉄拳をあえて受ける。
その後、ジュピトリスIIに搭乗したジュドー、ルーを、リィナとセイラを含めたエゥーゴのクルーたちとともに空港で見送る。
[編集] 第二次ネオ・ジオン抗争(『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』)
宇宙世紀0093年3月、地球連邦軍・独立新興部隊「ロンド・ベル」の旗艦ラー・カイラム艦長兼部隊司令(大佐)として、アムロ・レイと共にシャア・アズナブル率いるネオ・ジオンと戦う。地球に落下する小惑星アクシズを止めるため、核攻撃を行うが失敗。工作部隊を自ら指揮し内部に潜入、アクシズを爆破しようとする。
アムロが単機でアクシズに取り付いたのを知り、自分たちもそれを助けるためラー・カイラムでアクシズを押し留めようとはするが、最後は地球から離れるアクシズをラー・カイラムのブリッジから呆然と見つめる。息子ハサウェイ、ネオ・ジオンのナナイと共に激戦の中メイン・キャラクターで生き残った人物である。
地球から逃れてきた息子のハサウェイを保護し、決戦前には遺書を書かせ軍人としての生き方を見せる。アクシズ落下の際にはラー・カイラムでアクシズを押し返そうとしたほどの気概を見せ付けた。
なお、この抗争においてアクシズへの艦隊特攻直前のブリーフィングでの台詞(「すまんが、みんなの命をくれ!」)は往年の名台詞としてあまりにも有名である。
[編集] マフティー動乱(小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』)
宇宙世紀0105年、マフティー・ナビーユ・エリン討伐の南太平洋方面軍(キルケー部隊)司令に着任のため地球に降下する。しかし、前任のケネス・スレッグ准将により既にマフティーは捕らえられていた。着任後、マフティーが着任直前に処刑されていた事を知る。マフティーが息子のハサウェイであったとは最後まで知らないままだった。だが、その後、連邦政府の陰謀によって、ハサウェイを処刑したのはブライト本人という事にされてしまうのだった。また、この頃の彼は退役後にレストランを開く予定を持っていたらしく、料理教室に通っていた。退役の理由は年齢のこともあったが、数々のニュータイプをこの目で見て、出会い、戦ってきた歴史の生き証人でもあり、再びシャア・アズナブルのように人々をまとめ連邦に害をなすのでは、と考えられていた為ともいわれている。