ブラザー・ベア
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『ブラザー・ベア』(BROTHER BEAR)は2004年3月13日に公開された、ディズニーの長編アニメーション映画作品。2003年に制作された。作品中の歌はフィル・コリンズやティナ・ターナーが手がけている。、さらに日本語吹替え版ではフィル自身が日本語で歌った歌が聴け、ティナの歌を演歌歌手の天童よしみが歌っていて、しかも声の出演に東山紀之や森光子が参加している。
配給はブエナ・ビスタ・インターナショナル・ジャパン。主人公の少年が熊に変えられることで、立場も物の見え方もすっかり変わってしまい、動物達の思いを知っていく。道案内として同行してきた子熊との旅を続ける中、人間に戻れるかも知れない場所を捜し求めていくうちに、子熊との間に兄弟のような思いが芽生える。しかし・・・・過酷な現実が二匹を待ち受ける。
この作品は動物ばかりでなく、人間側の心理も描かれている。人間と動物の・・・意思疎通が出来ないゆえのすれ違いが、上で書いた過酷な現実を招くことになる。そして主人公と子熊の関係に影響を及ぼしていく。単なるハッピーエンドでは終わらないということは言える。
なお、2006年8月23日に、続編「ブラザー・ベア2」のビデオとDVDが発売された。さらに、映画の完成後にオーランドのスタジオが閉鎖、続編の完成後にはシドニーのスタジオも閉鎖された。製作を3DCG中心にしていくというディズニーの方針によるもの。
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[編集] スタッフ
- 監督:アーロン・ブレイズ/:ボブ・ウォーカー
- 製作:チャック・ウィリアムス
- 脚本:タブ・マーフィー/ローン・キャメロン/デヴィッド・ホーゼルトン/スティーヴ・ベンチッチ/ロン・J.フリードマン
- 曲:フィル・コリンズ
- 音楽:マーク・マンシーナ/フィル・コリンズ
- 製作補:イゴール・カイト
- 編集:ティム・マーテンス
- アート・ディレクター:ロブ・ルッペル
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
はるか昔、マンモスが存在し、自然をつかさどる精霊であるグレイト・スピリットの力が信じられていた時代。狩猟民族イヌイットの三兄弟がいた。長兄のシトゥカ・次兄のデナヒ・末弟のキナイ。キナイは成人の日、村のシャーマン・タナナから人生の道しるべとなるトーテムを授かるが、それは「愛」を象徴する熊であった。しかし彼はそれが気に入らず、やたらと大人ぶるようになる。そんな中、熊に襲われてしまい、彼とデナヒを守りシトゥカが犠牲になってしまう。悲しみと怒りに燃えるキナイはその熊を追い詰め手にかけた。直後、グレイト・スピリットの一部となったシトゥカが彼を熊に変えてしまう。タナナは驚くばかりのキナイに、やるべきことと行くべき場所を教えて去る。そこに、母親を探している小熊・コーダが加わり、二匹は共に旅をすることに。
[編集] 登場人物と声の出演
- キナイ - ホアキン・フェニックス/東山紀之
- 成人の日を迎えてトーテムを授かったが、大人だという証明をしたくていろいろムキになる。シトゥカの死で、猛烈に熊を憎み、ついには仕留めるが、熊に変えられてしまう。ここでも早く人間に戻ろうと躍起になっているようだ。子熊・コーダの誘いを最初は断るつもりでいたが、偶然行き先が同じだったので嫌々ながらも二匹で旅をすることに。その道中、何も知らないデナヒにたびたび命を狙われ、旅は波乱含みのものとなるが、次第にコーダとの関係が深いものになっていく。
- コーダ - ジェレミー・スアレス/池田恭祐
- 母親とはぐれた子熊。人懐っこくておしゃべり。サケが大量に泳ぐ川・「サーモン・ラン」にたどり着けば母に会えると信じている。キナイの目指す場所が「サーモン・ラン」の近くだと言うので、キナイはコーダの誘いに乗ったが、次第にコーダはキナイを兄のように慕い始める。さらにヘラジカ兄弟の姿から、1つの兄弟愛を見る。
- シトゥカ - D.B.スウィーニー/山路和弘
- デナヒとキナイの兄。兄弟の仲で体格も大きく、力も一番で、「導き」を象徴するワシのトーテムを授かっている。しかし弟二人を熊から守る為に命を落とす。だがその魂はグレイト・スピリットの一部となり、キナイを熊に変えた。その後もワシの姿でデナヒとキナイを見守り、時には導いていく。キナイの姿を変えた彼の本心は・・・・。
- デナヒ - ジェイソン・レイズ/平田広明
- 三兄弟の次兄。「知恵」を象徴するオオカミのトーテムを授かっている。性格は楽天的であったが、兄を失った悲しみが癒えないうちに、無残に引き裂かれたキナイの服とそのそばに立つ熊を見てしまったことから、「キナイも熊のせいで死んだ」と思い込み、ひたすら熊を追いかけて殺そうとする。まさに獲物を追い続けるオオカミのごとく。その熊こそが変身してしまったキナイだと知らないまま・・・・。
- トゥーク - デイヴ・トーマス/玄田哲章
- ヘラジカ兄弟の兄のほう。弟・ラットとの掛け合いは漫才そのもの。しかしある事故を起こし、弟に絶縁されかけてしまう。そのときには兄らしさをいろいろアピールする。
- ヘラジカ兄弟の弟のほう。どちらかというとツッコミが多いようだ。しかしある事故で兄との縁を切ろうとし、コーダを義理の弟にしようとまでする。
- タグ - マイケル・クラーク・ダンカン/郷里大輔
- 「サーモン・ラン」の熊達の中でも一番大きく、まとめ役でもある。コーダとは前々から知り合いで、新顔であるキナイも大らかに受け入れる。熊同士で開くトーク形式のパーティーの主催者にもなる。実はこのパーティーで、意外な真実が明らかに・・・・。
- タナナ - ジョアン・コープランド/森光子
- キナイたちの村のシャーマンで、グレイト・スピリットや死者たちとも会話をしたり、成人となった者に人生の道しるべ・トーテムを授けたりもする。キナイが姿を変えられた直後、彼に様々なアドバイスをする。どうやらシトゥカからすべての事情を聞いたようである。
[編集] その他
- キナイが熊に変えられるシーンの曲は、フィル・コリンズが作った歌詞を、イヌイットの言葉に翻訳しなおしたものだ。
- エンディングでは、本編に使われなかったシーンがいくつか出てきて、スタッフロールのあとにコーダからのメッセージが聴ける。さらにDVDにはNG集なども収録されている。