ブレス オブ ファイアIII
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ジャンル | RPG |
対応機種 | プレイステーション (PS) プレイステーション・ポータブル (PSP) |
開発元 | カプコン |
発売元 | カプコン |
人数 | 1人 |
メディア | PS:CD-ROM PSP:UMD |
発売日 | PS:1997年9月11日 PS(Best):2000年12月21日 PSP:2005年8月25日 |
価格 | PS:5,800円(税別) PS(Best):2,800円(税別) PSP:4,800円(税別) |
『ブレス オブ ファイアIII』は、カプコンから1997年9月11日にプレイステーション用ソフトとして発売されたロールプレイングゲームである。ブレス オブ ファイアシリーズの3作目。シリーズ中、唯一サブタイトルが存在しない作品である。
2000年12月21日には廉価版「Play Station the Best」として再発売され、2005年8月25日にはプレイステーション・ポータブル (PSP) へと移植された。
目次 |
[編集] 概要
シリーズ3作目となり、プレイステーションへとプラットフォームを変更して発売された本作。前作までとは絵柄も変わり、グラフィックには3Dが取り入れられ、ストーリーも幼年期と青年期に分かれるなど、新たな特徴が見受けられる。おなじみの竜変身システムも、ジーン(竜因子)と呼ばれる物を組み合わせるという方式になり、組み合わせ次第で様々な属性や特徴をもつドラゴンに変身することが出来る。この竜変身システムは自由度が高く、ファンからの人気も高い。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 物語
かつて世界を破壊する程の強大な力を誇った種族:竜族・・・。 だが、今やその竜族は滅び、その巨大な骨を地中に残すのみである。 時はたち、文明を復興させて来た人々はその骨が発する強力な力の利用法を見出し、 ゴースト鉱として掘り出し利用する事になる。
ある時また巨大な竜族の化石が見つかった。 人々はまたいつもの様に発掘し、いつもの様にゴースト鉱として利用していく。 でも、たった一つだけ、いつもと違う事が。それは・・・。卵。
その竜は雌だったらしく、お腹の辺りにゴースト鉱化したと思われる 透き通った卵の殻に包まれた、今にも動き出しそうな仔ドラゴンが 封じ込められているのが発見されたのだ・・・。
それでも人々はなんの気なく、その卵もゴースト鉱として掘り出そうと手をつける。 ・・・その瞬間。産声と共にその仔ドラゴンはこの世に生まれ出た。
物語はそこから始まる・・・。
時は経ち。幼い頃に森で拾われた少年は、彼を拾い育てた青年と、 その青年によって彼と共に育ってきた少年らと、ある事件によって散り散りになる。 少年は彼らを探す内に内なる自らに秘められた力に気付く。 少年は、あの仔ドラゴンだったのだ。
やがて、彼は竜族の事を知ると言うガーランドと出会い、彼は新たな旅に就く。 竜族の事を。そして自分の事を知るための旅に。
竜の力。 滅びたはずの、この強大な力は、彼に何をさせようというのか。伝説は、多くを語らない。
[編集] 主要登場人物
- リュウ(声:幼年期/高井智子、青年期/山口勝平)
- 主人公。滅んだはずの竜族の生き残り。鉱山の奥で鉱石化した卵を鉱夫らが発見し、掘り出そうとした事でこの世に生まれ出る。鉱山から脱出後に人間の姿となって気絶していた所を通りかかったレイに保護され、しばらくは普通の少年としてレイ、ティーポとともに暮らすが、ある事件がきっかけになり離れ離れになる。その後は二人を探していたが、リュウの力を知ったガーランドとの出会いをきっかけに竜族のことを知るために旅に出る。戦闘中はドラゴンに変身することができる。
- ニーナ(声:氷上恭子)
- ウィンディア王国の王女。飛翼族。おてんばで活発な性格。幼年期に牢に入れられていたリュウを助けたことがきっかけで共に冒険する。数年後再会し、竜族の秘密を知り、民衆のために何をすべきかを模索するため、再び旅に出る。しかし、周囲の反対を押し切ったことに少し罪悪感も抱いているようだ。成長後は羽が生えるが、あまり空高く飛ぶことはできない。
- レイ
- 盗賊をしながら暮らしていた虎人の青年。口癖は「ゆかいだねぇ…」。言動は軽めだが、責任感があり面倒見もよく、ティーポ、リュウの世話をしている。ある事件がきっかけで二人と離れ離れになる。その際二人が死んだものと思い、強いと思っていた自身の弱さを思い知った。それ以後青年期にリュウたちと再会するまでは、復讐のために敵の組織を調べたり襲ったりしていた。ワータイガーに変身する能力があるが、本人はなるべくそれを使うまいとし、幼年期のリュウやティーポの前では決して変身しなかった。成長したリュウの力を知った事で旅に加わる。モモには少々手を焼きつつも気になる様子も見せる。
- モモ
- 古代機械とゴースト鉱の研究者。非常におっとりとした性格で口調も間延びしている。知識を求めることに貪欲で、塔のなかでひとり研究に明け暮れている。しかし物理学以外のことは詳しくなく、美人でスタイル抜群な自身の容姿にも全く興味が無い。幼少時のリュウとニーナを保護したことがきっかけで仲間に加わる。再会後はさらなる機械の研究のため共に旅に出る。いつかは自分たちの手で機械を作り出せると思っている。ハニーという動く機械兵を連れている。ハニーをくれた死んだ父親のことを時々考えている。野馳族という種族の末裔で、本来は見た目よりも俊敏かつ怪力を誇る(重火器を軽々と扱うetc)のだが性格のせいなのか、いかんせん実力が発揮出来ないタイプ。
- ペコロス
- プラントの廃棄物の中から生まれた謎の突然変異体。玉葱のような外見をしている。人の言葉を喋ることはできないが、理解はできるらしい。それなりに感情もある。暇があれば居眠りしている。実はその正体は賢樹であり、リュウの旅をじっと見守っていた。
- ガーランド
- 漢羅強烈大武会のチャンピオンとして名を馳せていた、大柄な男。リュウ達と大武会を通じて知り合い、その際バリオ・サントの手からリュウ達を救出した。しかしその正体は、かつて竜族と戦った女神の守護天使(ガーディアン)の一人で、彼らの中でもその実力はトップクラスだった。最初は竜族の最後の生き残りであるリュウを倒すことで、自分の使命と命を終わらせようとしていた。しかし、リュウとの戦いを通じて、竜族が本気になれば自分でも敵わないと悟り、なぜ竜族は戦いで碌な抵抗もせずに滅んでいったのかと疑問に思うようになる。そうして、竜族は滅ぶべきだったのかどうかを確かめるための旅に出た。最終決戦直後、自らに引導を渡す為に契約を解除し石化。崩れ行く最終迷宮と運命を共にする。
- ティーポ
- レイと共に盗賊稼業をしながら暮らしていた少年。リュウと同じく、道端に倒れていた所をレイに拾われたらしい。勝気で短気な性格。レイを慕い、レイのような盗賊になることを夢見ている(レイは反対しているが)。ある事件で行方不明となる。実はリュウとは同族であり、最終迷宮深部にてミリアに能力を開放された後はリュウ達を待ち、レイの事すら無視してリュウに戦いを挑んでくるが、その本心は・・・
[編集] サブキャラクター
- ハニー
モモの父が海の浜辺に打ち上がられた廃品の山の中から持ち帰り、修理して動ける用にした、 埴輪の様な姿形をした小型のロボット兵。研究に没頭するモモに代わって塔の掃除等も行う。 ゴースト鉱で動く。しゃべる事は出来ないが、身振り手振りで意思疎通が可能。 幼年期のニーナを助けた際にはホバー能力を披露したり、 最終迷宮のある重要な扉を開く事が出来る秘儀を持っている。 その正体はかつて放棄されたある街で知る事が出来る。
- ディース
古の使徒。女神の守護天使(ガーディアン)達の前に現れ、戦いの愚を唱えるも無視されたあげくに彼らの手で封印されてしまって行動を制限されているがリュウ達の行動を感づいており、竜族が生き残っていた事に感動していた。封印された際何故かすっぱだかだったらしく、封印解除直後も当然すっぱだかでリュウを赤面させている。前作までのディースと同一人物かどうかは不明。最後の最後に出てきてある事を暴露(リュウ達は知らない)。
[編集] その他
テレビコマーシャルではアニメーションも使われており目を引く内容となっていた。
CMで使われた楽曲はSOPHIAの「街」。このCMで本作と共にSOPHIAへの興味を持った者も多く、SOPHIAのファンにはこの作品のファンも多く見受けられる。
漢羅強烈大武会の決勝戦の観客席に春日野さくらが観戦している。