プライオリ学校
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プライオリ学校 (The Adventure of the Priory School、1905年)は、アーサー・コナン・ドイルのシャーロック・ホームズシリーズ作品の1つ。「ストランド・マガジン」1904年2月号、「コリヤーズ・マガジン」1904年1月30日号初出。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
私立プライオリ学校校長のハックスタブル博士が依頼に訪れるが、シャーロック・ホームズの部屋に着くなり疲れて倒れてしまう。ここまでしてホームズのもとにやってきた彼は、自分の学校の生徒である、ホルダーネス公爵のひとり息子、ソルタイア卿が学校の寄宿舎から誘拐された事件の解決の依頼に来たのだった。
ソルタイア卿のほか、教師のハイデッガーも失踪しており、彼の自転車もなくなっていた。ホームズとワトスンはプライオリ学校の寄宿舎から湿地帯にかけて捜索し、ハイデッガーのとは別のダンロップ製自転車のタイヤ跡、いくつもの牛の足跡、ハイデッガーが乗っていたパーマー製自転車のタイヤの跡、そしてハイデッガーの死体を発見する。
湿地帯の先に「闘鶏亭」という宿があり、そこでホームズは新たな発見をする。その夜、闘鶏亭にホルダーネス公爵の秘書であるジェイムズ・ワイルダーがやってきて、裏口から入っていたのだった。
翌朝、ホームズはホルダーネス公爵に事件が解決したことと、驚くべき真相を話す。
[編集] 自転車のタイヤ跡
ホームズは自転車のタイヤ跡を見て、(学校へ向かったのではなく)学校から来た跡であると断言している。このように自転車の走った方向がタイヤ跡からわかるのかどうかは、研究家たちの間で議論の的となっている。
通常のタイヤ跡では方向はわからないが、勾配を上るときに体重のかかる後輪の跡が深くなることなど、小さな違いをホームズは見逃さなかったのではないか、と考えられている。