プロトカルチャー
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プロトカルチャーは、SFアニメーション『超時空要塞マクロス』に登場した巨大異星人ゼントラーディ(メルトランディ)の創造主と推定される異星人。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 歴史
彼らは、人類有史の遥か以前に全宇宙規模で繁栄し、銀河系に一大星間国家を築きあげ、高度な文明をもって栄えていたが、その後、この星間国家は2つの勢力に別れ戦争状態となった。
二つの勢力(劇場版では男女で別々の社会)は互いに、直接の損害を防ぐ為の代理戦争の目的の為に、遺伝子工学を使って、それぞれが手足となるべき生体兵器・代理兵士として「巨人の兵士」を作り上げ、彼らをコントロールするために「プロトカルチャーに手を出してはならない。触れたる者は滅びる」というコードを潜在意識に組み込んだ。
なお、その分裂した一方の勢力(劇場版では男性社会)によって作られたのが「ゼントラーディ」であり、もう一方(劇場版では女性社会)によって作られたのが「監察軍[1]」(劇場版ではメルトランディ)である。しかし、争うことしか知らない巨人達の戦争は拡大の一途をたどり、コントロールは失われ、敵に打ち勝つ為に一度は解除された上記のプログラムを再発令することは不可能となった。
そして暴走した巨人達の戦火の中で、プロトカルチャー達も犠牲となり、自らの生み出した創造物によって滅ぼされた。 地球時間でおおよそ50万年ほど過去のことである。
なお「現世人類」は、プロトカルチャーが地球に立ち寄った際に原住生物を遺伝子的に改造、将来の移民に備えて惑星環境に適応した亜プロトカルチャー人種作成計画を実行した結果、発生した種族と推測される(劇場版『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』およびOVA『マクロス_ゼロ』では地球上に残されていたプロトカルチャーの遺跡が登場する)。
つまりプロトカルチャーは人類の創造主なのである。
ファーストコンタクト時に、巨人達は地球人類のことをゼントラーディ語で「デブラン」(英語から来た呼び方では「マイクロン」=ちっぽけな生き物)と呼んだが、これから、彼ら巨人達が過去にも同様な生物と接触したことが推察される。
そして、地球人類が行う彼らの造物主と同じ程度の文化的創造や、男女間の感情表現を目撃した後、これを「文化を持つデブラン(マイクローン)」すなわち「プロトカルチャー[2]」として驚愕を持って怖れるようになった。
[編集] 脚注
- ^ 『マクロス7』終了後に発表された公式年表では設定が変わり、ゼントラーディより強力な生体兵器として開発された「エビル」に憑依した異次元のエネルギー生命体「プロトデビルン」がプロトカルチャーやゼントラーディを洗脳して支配下に置き、監察軍を作り上げたとされている。
- ^ 巨人達が、地球人のうち主要な接触先だったSDF-1 マクロスの主要言語だった英語を通信傍受・解析したものと思われ、彼らの原語ではどのような発音だったかは不明。