ヘルボーイ (映画)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヘルボーイ Hellboy |
|
監督 | ギレルモ・デル・トロ |
---|---|
製作総指揮 | パトリック・J・パーマー |
製作 | ローレンス・ゴードン マイク・リチャードソン ロイド・レヴィン |
脚本 | ギレルモ・デル・トロ |
出演者 | ロン・パールマン |
音楽 | マルコ・ベルトラミ |
撮影 | ギレルモ・ナヴァロ |
編集 | ピーター・アマンドソン |
配給 | UIP |
公開 | 2004年4月2日 ![]() 2004年10月1日 ![]() |
上映時間 | 122分 |
製作国 | アメリカ |
言語 | 英語 |
制作費 | $66,000,000 |
次作 | Hellboy 2: The Golden Army |
allcinema | |
IMDb | |
ヘルボーイ(Hellboy)は2004年制作のアメリカ映画。マイク・ミニョーラ作のアメコミ『ヘルボーイ』の映像化作品。
[編集] スタッフ
- 監督・脚本:ギレルモ・デル・トロ
- 製作:ローレンス・ゴードン、マイク・リチャードソン、ロイド・レヴィン
- 原作:マイク・ミニョーラ
- 撮影:ギレルモ・ナバロ
- 特殊メイク:リック・ベイカー
- 音楽:マルコ・ベルトラミ
- 美術:ステファン・スコット
- 編集:ピーター・アマンドソン
- 衣装(デザイン):ウェンディ・パートリッジ
- 視覚効果:ティペット・スタジオ
[編集] ストーリー
1944年、第二次世界大戦で敗色が濃厚であった旧ドイツ軍は形勢逆転のため竜神計画を実行に移そうとしていた。しかしブルーム教授を含むアメリカ軍がこれを阻止、計画の中心人物であったラスプーチンは魔界への入り口に吸い込まれていった。 だが魔界への入り口を長時間、開けてしまったために地上に悪魔の赤ん坊が迷い込んできてしまった。そしてブルーム教授は真っ赤な悪魔の赤ん坊をヘルボーイと名付け育てる事を決意する。 時は流れ60年後、ヘルボーイはFBI超常現象調査防衛局のエージェントとして悪魔と戦い続けていた。 そして新人捜査官ジョン・マイヤーズの初勤務の日、博物館に強力な悪魔サマエルが出現。ヘルボーイは苦戦を強いられるもこれを撃退した。 その直後ブルーム教授はエイブ・サピエンのサイコメトリー能力でラスプーチンが復活した事を知る。 事件を調べる内ヘルボーイは自身の出生の秘密と巨大な右腕の意味を知る事になる……。
[編集] 登場キャラクター
- ヘルボーイ:ロン・パールマン
- 本作の主人公。ラスプーチンよって下界に召喚された悪魔で遺跡の中で怯えていたところをブルーム教授に保護された。
- 身長は2メートル近く、体の色は深紅で頭には、目立たないように削った切り株状の角があり、その容姿は日本の鬼を髣髴とさせる、ちなみに髪型は何故かチョンマゲである。
- 巨大な右腕は岩石状の物質で出来ており、悪魔との戦闘時にはヘルボーイ最大の武器となるが世界を破滅させる力を秘めてる。
- かなりの皮肉屋で嫉妬深く、おまけに短気で気難しいが優しい面もあり仲間からの人望も厚い。
- 超常現象調査防衛局所属のエリートエージェントで悪魔による事件が起きると現場に駆けつけ、悪魔を苦しみから解放する。
- 基本的に悪魔とは一人で戦う事を好んでおり、一人で戦う事がヒーローらしいと思っている(エイブ曰く「孤独なヒーローを演じたがっている」)
- 悪魔との戦闘時には専用の大型拳銃サマリタンを使うがヘルボーイは射撃がへたくそで(本人もへただと認めている)弾は殆ど当たらない。
- 凄まじい怪力の持ち主で厚さが1メートル以上ある鉄筋コンクリートの壁を壊したり、走行中の大型乗用車を殴って宙に浮かせたりなどした。
- また体はかなり頑丈で、数十メートルの高さから石畳やタイル製の床が大きく陥没するほど叩き付けられてもビクともしない。
- さらに防火体質で数千度の炎やビルを吹き飛ばすほどの爆発を受けても全くダメージはない(サマエルに電流を流した際ヘルボーイにはダメージがなかった事からある程度の耐電体質であるとも考えられる)
- 同僚であるエリザベス・シャーマンに思いを寄せているが中々気持ちを伝えられずにいる。
- トレヴァー・ブルーム・ブルッテンホルム教授:ジョン・ハート
- ヘルボーイの育ての親で超常現象調査防衛局のリーダー。
- ヘルボーイやエイブサピエン等の人外の生物や彼等の能力の事を『ユニーク』と言っている。
- 温厚な性格だがヘルボーイの幼稚さには、ほとほと呆れている、しかしそれ以上にヘルボーイの事を本当の息子のように思っており愛している。
- オカルト関係の知識量は凄まじくヘルボーイや他の局員のよきアドバイザーである。
- 物語初盤、末期がんである事が明らかになり医者には余命6週間だと宣告された。
- そして物語の中盤ラスプーチンと対面し「ヘルボーイが世界を滅ぼす」とラスプーチンに告げられるが、最後までヘルボーイの事を信じ、彼は自分の息子だとラスプーチンに言った直後、クロエネンによって命を絶たれる。
- マイヤーズにヘルボーイが自分を信頼してくれないと打ち明けられ「僕にはもう無理だ」と告げられるとヘルボーイが悪魔に生まれた事を変える事は出来ないが心は人間になる事が出来ると諭し、自分が死んだ時には彼に付いていて欲しいと頼む。
- この『悪魔でも心だけは人間になれる』という言葉は作品に込められたテーマのひとつである。
- エリザベス・シャーマン:セルマ・ブレア
- 念動発火を操る事が出来る女性。愛称リズ。
- 幼い頃からその得意な体質のせいでいじめや迫害を受けていたようで心に深い傷を負っている。そのためか、やや暗い印象を覚えるが内面は案外と明るい。
- 写真を撮る事が趣味でポラロイドカメラを肌身離さず持ち歩いている。
- 念動発火をコントロールできるようになったのはごく最近のようで、それ以前は感情が昂ると(主に怒り)発火能力が暴走していた。
- 念動発火の威力は凄まじく、ラスプーチンの手によって能力が暴走した時は巨大な精神病院を吹き飛ばしてしまった、さらにその事でブルーム教授とヘルボーイが話し合っている場面でヘルボーイが「何個ビルを吹き飛ばせば分かるんだ、ここに住むしかねぇよ」と言っている事からビル程度であれば簡単に破壊する事が可能なようである。
- ヘルボーイが自分に好意を持っている事を知っており、彼女自身もヘルボーイに惹かれるところがあるのだが上手く気持ちを表現できないでいる。
- エイブ・サピエン:ダグ・ジョーンズ
- サイコメトリー能力を持つ半魚人。ヘルボーイとはレッド(ヘルボーイ)ブルー(エイブ)と呼び合う仲。
- 1944年に聖トリニアン小児病院の秘密の部屋に設置されていたカプセルの中から発見された。
- ブルーム教授曰く『ユニークな前頭葉』を持っており、そのサイコメトリー能力の正確さは目を見張る物がある。またサイコメトリー中にエイブと接触している人物もエイブが見ている状況を一緒に見る事が出来る。
- 性格は温厚で、本を読む事やルービックキューブ(30年かかって2面しか出来ていない)等、頭を使う事が好きなようである。
- 名前の由来は彼の入っていたカプセルに張ってあった『イクチオ・サピエン、1865年4月14日』というメモで、メモの日付がちょうどリンカーン大統領が暗殺された日と同じ日であるからである。
- 陸地では20~30分の呼吸が限界らしく、地上での任務の際には専用の呼吸器をつけている。
- 余談ではあるが、吹き替えではヘルボーイに対して敬語を使っているのに対し、字幕ではタメ口で会話している。
- ジョン・マイヤーズ:ルパート・エヴァンス
- ブルーム教授が新卒職員の中からヘルボーイのお目付け役として選んだ新人捜査官。FBIアカデミーではトップクラスの成績だったらしい(本人談)
- 伯父の言っていた言葉を引用したり、リズに伯父と暮らしていたと話しているところを見ると、どうやら両親は居ないか、何かしらの事情で一緒に住んでいなかったと思われる。
- 初出勤の日からヘルボーイやエイブに対面し、さらにサマエルとも戦うなど超常的な現象を数時間で体験するがすぐに対応しており、こういった状況適応能力を買われてブルーム教授に選ばれたのだと推測される。
- 良くも悪くもまだ精神的に若く、ヘルボーイにはよく嫌味を言われていたが最終的にはヘルボーイとの間に確かな友情が芽生える。
- 物語の初盤でリズに一目惚れし、彼女の事を調べたり、デートに誘ったりなどしてヘルボーイの怒りを買った事がある。
- 彼もエイブ同様、吹き替えと字幕ではヘルボーイに対する口調が違い、字幕では最後まで敬語を使っているが、吹き替えでは感情的になる場面やラスト直前ではタメ口でヘルボーイと会話している。
- トム・マニング:ジェフリー・タンバー
- FBI局長でヘルボーイや超常現象調査防衛局の存在がテレビに取り上げられる度、テレビに出演して存在を否定しているが、マニング本人は彼等の関係者である。
- 何かにつけて騒ぎを起すヘルボーイと超常現象調査防衛局を毛嫌いしており、何かある度にヘルボーイやブルーム教授に八つ当たりしている。
- 特にヘルボーイの事は嫌っており、ブルーム教授とは正反対で彼の事を『化物』と思っている。
- ラスプーチンの墓でクロエネンに殺されそうになるがヘルボーイに助けられ、またマニングもヘルボーイの危機を救うなどして和解している。
- 葉巻が好きなようでヘルボーイが葉巻にライターで火を点けようとした時「(葉巻は)ライターで点ける物じゃない。マッチで点けるんだ」とヘルボーイの葉巻にマッチで火を点けてやった事があり、ヘルボーイ自身もマッチで点けた葉巻を気に入っていた。
- クレイ:コリー・ジョンソン
- ヘルボーイのお目付け役のFBI職員であり彼の友人。ヘルボーイとは長い付き合いのようで彼の事を熟知している。
- 最近植毛したらしく「人形の髪みたいには見えないよな?」とヘルボーイに尋ねている事から植毛の出来に不安を覚えているようである。
- 地下下水道でクロエネンと対峙、応戦するもトンファー型の剣で腹部を複数回刺されてやられてしまう。その直後、病院運ばれたが「明日までは持たないだろう」とマニングがヘルボーイに告げた。
- しかし死亡したのか、奇跡に助かったのか、結局分からずじまいで物語が終了してしまうため、クレイ生存説を唱えるファンは多い。
- ラスプーチン:カレル・ローデン
- クロエネン:ラディスラヴ・ベラン
- イルザ:ビディー・ホドソン