ペナン島
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ペナン島(Penang Island)は、マレー半島の西方、マラッカ海峡の海上に位置する島である。対岸のマレー半島部分とともに、マレーシア・ペナン州の一部を構成している。
マレー語では「Pulau Penang」と表記され、また、別称として「Pulau Pinang(ピナン島)」とも呼称・表記される。
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[編集] 地理
北緯5度37分、東経100度31分に位置する。島の面積は285km²で、東西12Km、南北24Kmの広さをもっているが、全体に平地は少ない。島の最高峰は標高830mのペナン・ヒルである。
マレー半島側とは、対岸のバタワーズとのあいだに架橋された長さ12Kmのペナン・ブリッジによって結ばれている。マレーシアの首都クアラルンプールからは北西に約350Km離れている。
島の中心地は、北東部にあるジョージタウンであり、同地はペナン州の州都にもなっている。人口規模からいえば、ジョージタウンは、首都クアラルンプールに次ぎ、マレーシア第2の都市である。
2004年現在のペナン州の人口は約136万人、ペナン島の人口は約70万人程度で、そのうちジョージタウンの人口は約20万人である。住民には華人の割合が高いが、インド系、マレー系などのコミュニティも植民地時代から存続しており、島内には多様な宗教施設がある。
[編集] 歴史
東西貿易の十字路であるマラッカ海峡に位置する地の利を生かして、古くから交易船の寄港地として栄えた。
1786年、クダー王国の支配下にあったペナン島はイギリスに割譲され、自由貿易港となった。ペナンは、シンガポール、マラッカとともに「海峡植民地」の一角となり、関税を課していたバタヴィアなどを敬遠する交易船が頻繁に寄航するようになった。しかし、1832年に海峡植民地の拠点がペナンからシンガポールに移ると、海峡貿易の中心地の地位をシンガポールに譲ることになった。
[編集] 現在
ジョージタウンは、住宅・デパート・ホテル・病院・官公庁など、市民生活に必要な施設・設備が充実しており、また、質の高い公共サービスも提供されている。
ペナン島は「東洋の真珠(The Pearl of The Orient)」と呼ばれ、現在でもマレーシア随一の観光地である。かつては旧市街やペナン・ヒルが観光の目玉だったが、近年では、島の北部のパトゥ・フェリンギ、テルッ・バハンなどのビーチ沿いに高級リゾートホテルが立ち並び、日本人観光客の姿も多く見受けられる。
また、政府主導によって長期滞在者の優遇措置がとられており(長期ビザ支給の規制緩和など)、欧米諸国や日本などからの定年退職者が、「第二の人生」あるいは「楽園での余生」を楽しむためにペナン島に長期滞在している。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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