メタデータ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
メタデータ(metadata)とは、データについてのデータという意味で、集約的に管理されるデータを扱うための、各データが付随して持つ抽象度の高い、あるいは付加的なデータを指す。たとえば、検索する際により高度な条件設定をしたり、デジタルコンテンツの著作権情報などを埋め込む内容のこと。広義にとらえれば、ある情報に対する被参照数や批評・推薦文なども含まれる。
[編集] 情報検索分野におけるメタデータ
情報検索システムの検索の対象となるデータを要約したデータのことをメタデータと呼んでいる。図書館情報学の分野では書誌情報と呼ぶこともある。例えば文書であれば著者名や表題、発表年月日等のほか、関連キーワードなどを含めるのが一般的である。また、デジタルカメラを用いて写真を撮影し、JPEGファイルとして保存した場合、Exifにそったメタデータが自動的に作成されるのが一般的である。メタデータとして記述される関連キーワードのことを索引語と呼ぶことがある。
メタデータを作成する目的は主に、検索が発行されるたびごとに検索の対象となるデータの性質を読み取り検索結果に含めるかどうかを判定するのは著しく非効率であり、あらかじめ検索を行いやすい状態に加工を行っておき、データを検索用に整理しておくためのものである。
[編集] メタデータ記述の規格
メタデータを記述する方法を統一しておくことで複数の主体によって記述されたメタデータの相互運用性を実現することができる。相互運用性の高いメタデータは機械可読なメタデータとして利用しやすいため、規格制定団体や特定の業界団体において様々なメタデータの記述形式が制定されている。
[編集] メタデータ利用の問題点
メタデータ、とりわけ広義のそれを利用する場合、主に意味的な部分で情報そのものとメタデータが示す情報の乖離という問題が本質的に生じる。また、情報そのものが改変された場合(必要であれば)メタデータも同時に変更されるべきだが、時間的なずれや同期もれが起こるおそれがある。 第三者による改ざんや、機械的な処理により意味が吟味されないといったことで、検索の精度が低下することもある。また、情報の評価が個々人の主観に依存し大きく異なる場合にはメタデータの有効性が発揮されにくい。したがって、効率が犠牲にならない場合はメタデータを利用するよりも本来の情報そのものを直接参照できるのが望ましいとされる。
カテゴリ: コンピュータ関連のスタブ項目 | メタデータ | 図書館情報学 | コンピュータのデータ