モリガン
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モリガンとは
モリガン (Mórrígan) とは、北アイルランド(アルスター地方)の、破壊、戦いの勝利をもたらす戦争神。「大いなる女王 (GreatQueen) 」とも呼ばれる。モリグー (Morrigu) 、またはモーリアン (Morrighan) とも。
専らカンムリ烏の姿をとり(様々な変化もする)、戦場を舞う。
初め、クー・フーリンに振り向かれなかったことに対する憤怒のあまり(モリガンの愛の告白を一蹴した彼の言い分は「今は戦いの時。愛の為の時間ではないのだ。」、更には彼を援助しようと提案した彼女に「女の力は無用。」と言い放った。)、彼を妨げることに執着する(始めは鰻、次は灰色狼、そして骨無き赤の牝牛の姿で彼を襲う、と事前に警告し、後にそれらを実行した)が、後に命の恩人となった彼の補佐をすることになる。彼の臨終時、その肩には烏がとまっていたという。
死女王モリガンは、巨烏バズゥ(ネヴァンとも)、怒りのマッハと並んで三位一体神とされる。アーサー王物語のモーガン・ル・フェイ (Morgan le Fay) や豊穣の女神・アヌ等と同一視されることもある。