ライフル砲
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ライフル砲(ライフルほう)とは、砲身内に施条(ライフリング)を持つ火砲を意味する。
[編集] 概要
砲身内の施条により砲弾に回転を加えることで、弾道線を安定させ命中率を高める砲である。榴弾砲や艦砲などで主流であり、また従来は滑腔砲だった迫撃砲は、遠距離での命中精度向上を目的に大口径砲を中心にライフル砲が採用されている。一方、戦車砲では、徹甲弾に与える運動エネルギーを上げる際に弾体と施条の隙間から発射ガスが漏れてしまう、HEAT(対戦車榴弾)の使用に際して充填炸薬の爆発エネルギーが弾体の回転による遠心力によって相殺・分散されてしまう、現在の戦車砲弾の主流であるAPFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾)の使用に向いていない(スリップリングなどの技術で発射可能ではあるが)、などの欠点から採用は少なくなっている。