ランブルローズ
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『ランブルローズ』(RUMBLE ROSES)は、コナミが発売した女子プロレスゲーム。開発はユークス。ゲーム機のポリゴン機能を駆使して描写されるセクシーな女子プロレスラーたちが架空の女子プロレス団体「ランブルローズ」のリングで戦いを繰り広げる。
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[編集] 概要
本シリーズのキャラクターは多くが独特のフェティシズムを醸し出しており、これは本作のプロデューサーである内田明里の趣味によるものだと考えられる。同氏は『ランブルローズ』の製作のきっかけを「泥レスゲームが作りたかった」と発言しており、実際にゲームモードとして泥レスが可能。
その趣味が高じた結果なのか、まったくの新作であるにもかかわらず日本市場で10万本以上を売り上げるに至っている。
[編集] シリーズ
[編集] ランブルローズ
登場するプロレスラーはボスキャラクター1人を含めて11人だが、それぞれ善玉であるベビーフェイスと悪玉であるヒールの2つのキャラクターが用意されており、さらにレスラーではない隠しキャラクターが1人いるので実質的には23人。キャラクター1体に1万ポリゴンが費やされている。
リング上の闘いは単純な打撃かグラップ(掴み)かという2択が採用されており、技をかけることによってゲージを上昇させていき、ワンボタンで必殺技を使えるという簡単なシステムとなっている。必殺技にはゲージがあれば常に使えるキラームーブ、「コーナーポストにあがる」、「相手の背後に回る」などの条件が必要となるリーサルムーブ、恥ずかしい技をかけていき、HゲージがMax状態になったときのみ使えるHムーブの三種類が用意されており、技の威力はHムーブ>リーサルムーブ>キラームーブとなる。
最初はそれぞれのキャラクターのデフォルト側しか選択できないが、ストーリーモードをクリアすることでギミックチェンジが行えるようになり、そのキャラクターの裏キャラクターを使用できるようになる。また、裏キャラクターにも簡単なストーリーが用意されている。
そのほかのモードには純粋に1試合だけを行えるエキシビジョンモードが存在し、通常のリング、および泥プールで試合ができる。このモードにおいて「Rose of Roses」というタイトルを獲得したキャラクターは控え室に入ることができる(タイトルを防衛するとキャラクターをビーチに連れて行くこともできる)。控え室(ビーチ)ではキャラクターがストレッチやブリッジをしているさまが見られるほか、キャラクターへのインタビューなどを聞くこともできる。
[編集] 登場キャラクター
カッコ内が裏のキャラクター。
- 日ノ本零子(麗琥) 〔声:日高のり子〕
- 日本人。「ランブルローズ」伝説のレスラーであるカミカゼローズの娘。バイトでレースクイーンをやっているが、その本性は熱血スポコン娘。入場時のポージングはレースクイーン時代に磨いたものだとか。必殺技はサンライズ・スープレックス、エンジェルダイブ。「ランブルローズ」で生死不明になっている母、そしてその母を捜しにいって行方不明となっている姉の日ノ本富士子を探している。コスチュームが微妙にキツめなのは、「ランブルローズ」の悪徳オーナー(もしくはプロデューサー内田明里)の陰謀であるという。
- 裏キャラクターのモチーフはレディース暴走族。
- イーブルローズ(ノーブルローズ) 〔声:斎賀みつき〕
- 国籍・年齢など一切不明のマスクウーマン。「ランブルローズ」におけるタイトル・ローズオブローゼズの保有者で最強のヒールレスラー。あまりの凶暴さのために試合以外は地下室に鎖で監禁されている。尻尾は勝手に動くらしい。なぜか零子がピンチに陥ると救出に駆けつける。
- 裏キャラクターのモチーフは『キューティーハニー』か?
- デキシー・クレメッツ(クレメッツ警部) 〔声:甲斐田裕子〕
- アメリカ人。街の保安官も務めるカウガールで、暴れ牛もなぎ倒す怪力が自慢。コスチュームはホルスタインをモチーフとしており、巨乳。カミカゼローズの熱狂的ファンで、その娘が参戦したという話を聞いて、「ランブルローズ」に参戦。
- 裏キャラクターのモチーフは悪徳警察官。
- アイーシャ(シスタA) 〔声:木内レイコ〕
- デキシーの高校時代からの同級生。その頃からデキシーに勝てない自分を許せずにいた。現在は世界的な歌手として活躍しているが、デキシーが「ランブルローズ」に参戦したことを聞きつけ、ワールドツアーをキャンセルして参戦。
- 裏キャラクターのモチーフは場末のダンサー。
- アナスタシア(ドクター・アナスタシア) 〔声:折笠愛〕
- レディXの秘書兼看護婦を名乗る正体不明の女。コスチュームも看護婦白衣のアレンジとなっている。試合に負けた失意の選手に妖しく忍び寄り、言葉巧みに裏へ引き込もうとする。
- 裏キャラクターのモチーフは女医。
- 紅影(夜叉) 〔声:佐々木亜紀〕
- 日本の内閣情報局が秘密裏に組織する忍者部隊乙組のくのいち。密命を受け、「ランブルローズ」の真の目的を探るべく参戦を果たす……ということになっているが、どう見ても忍者とバレバレなのでこれはレスラーとしてのギミックと解釈すべきであろう。シースルーの網タイツレオタードに身を包み、入場時には巨大なガマガエル「飛天丸」に乗って登場。ちなみに飛天丸はメスらしい。
- 裏キャラクターのモチーフは抜け忍。
- アイグル(グレート・カーン) 〔声:猪口有佳〕
- モンゴル人。父と兄がモンゴル相撲の横綱という格闘一家の娘で、小さな身体に強大なパワーを秘める。家族に「戦士」として認めてもらうため「ランブルローズ」に参戦。
- 裏キャラクターのモチーフは京劇女優。
- 藍原誠(ザ・ブラック・ベルト・デーモン) 〔声:堀江由衣〕
- 日本人。オリンピック女子柔道48kg級の金メダリスト。女子柔道界では敵なしだが、幼い頃に唯一投げとばされたことのあるアイグルが「ランブルローズ」に参戦すると聞きプロレスに転向する。柔道着をアレンジしたコスチュームは胸元が大きく開きブラジャーが見えているのだが、本人いわく「見せブラ」らしい。短パンに書いてある「FC甘栗」はスポンサー名とのこと。
- 裏キャラクターも柔道選手だが、かなり野性味が増したスタイル。
- キャンディ・ケイン(ベッキー) 〔声:生天目仁美〕
- カナダ人。本名はレベッカ・ウェルシュ。ハイスクールの不良娘でロックバンドのボーカリスト。手癖は悪いが心根は純粋で、自分を育ててくれた施設が経営難と聞き一攫千金のために「ランブルローズ」に参戦。
- 裏キャラクターのモチーフはチアガール。
- スペンサー先生(ミストレス) 〔声:雪野五月〕
- カナダ人。ハイスクールの歴史教師。生真面目な性格で受け持ちクラスの学級崩壊に悩んでいたが、クラス一の問題児であるレベッカ(キャンディ)の不登校の理由が「ランブルローズ」参戦と知り、教え子を教室に連れ戻すために自らも参戦する。
- 裏キャラクターのモチーフはSMの女王様。
- セバスチャン
- 隠しキャラクター。元々はミストレススペンサーの入場シーンで彼女の人間椅子として登場する中年男性のピエロだったのが北米版よりも後に発売された日本語版においてプレイヤーキャラクターに昇格した。「ランブルローズ」の元警備員で、見よう見まねで覚えた技で戦う。裏キャラクターは存在しない。プレイヤーキャラクターでは、唯一の男性。
- レディーX(レディーXサブシスタンス)
- いわゆるボスキャラクター。かつてのチャンピオンであるカミカゼローズの遺伝子を利用した軍事用ヒューマノイドロボット。すべてのキャラクターでストーリーモードをクリアーすると、プレイヤーキャラクターとしても使用できる。
[編集] ランブルローズXX
新世代ゲーム機であるXbox 360の性能を活かしてキャラクターは5万ポリゴンとなり、より美しい画面となった。また、前作ではできなかったタッグマッチを実現させている。Xbox Liveによるオンライン対戦、あるいはコスチュームのダウンロード販売などにも対応する予定。コナミのXbox 360参入第一弾ソフトとなっている。
基本的なシステムは前作と同様だが、キャラクター独自のコスチュームに加え、共通で使用できる水着や制服やメイド服、あるいは体操着といったコスチュームが20着以上用意されている。これらのコスチュームなどはファイトマネーで購入するシステムとなっている。
さらにキャラクターの筋肉量や、胸、尻の大きさなどをカスタマイズすることもできるようになり、カスタマイズの結果によってキャラクターのスピードや耐久力、果ては必殺技までが変更されるというシステムが採用されている。
[編集] スーパースターシステム
前作では同一キャラクターのギミックチェンジによってヒール・ベビーフェイスのふたつの人格を切り替えるというシステムを採用していたが、本作ではさらに一歩進んだシステムを取り入れ、試合の結果で人気が上がるとベビーフェイス、ヒールそれぞれで「スーパースター」になることができる。スーパースターモードではコスチュームも一新され、キャラクターのギミック自体も変化するので、それぞれのキャラクターが4つのスタイルを持つことになる。
[編集] タッグマッチ
前作では純粋にマシンパワーの問題で実現できなかったため、新世代機であるXbox 360でフィーチャーされた新機能。相性システムを導入しており、誤爆などで相性が悪くなるとタッチを拒否されるなどする。また、相性がいいとフォールされた際に自動的にカットに入ってくれる、ダブルキラームーブ(ダブルエックス)と呼ばれるツープラトンの必殺技が出せるといった利点がある。
なお、リングに最大で4人までのキャラクターを登場させることができるので、タッグマッチだけではなくバトルロイヤルやハンディキャップマッチもできるようになっている。
[編集] 登場キャラクター
スーパースターシステムを除くと、基本的なプレイヤーキャラクターは前作と同じ。以下のキャラクターが追加されている。
- 音音(熊)
- なぜか参戦してきたパンダ。ファンからは「動物を出すくらいなら新キャラのひとりでも出せ!」と言われているとかいないとか……。
- ラムダ〔声:田村ゆかり〕
- ランブルローズダブルエックスでエディット用に用意されたキャラクター。コスチュームはもちろん、髪型から肌の色、メイクまでエディット可能。名称は10人いるキャラクターの次に存在するという意味か?(λはギリシア文字で11番目の文字)
[編集] 漫画
電撃「マ)王で増刊号~2007年4月号まで連載された。作者はカスカベアキラ。登場キャラクターはゲーム版と同じだが、ゲーム版には登場しないキャラクターが登場する。
[編集] 登場キャラクター
[編集] 余談
同じく女性キャラ人気の高い格闘ゲームであるテクモの『デッドオアアライブシリーズ』を意識しているらしく、『デッドオアアライブアルティメット』の発売日に主要なゲーム売り場で体験台を設置するといったこともあった。また、『デッドオアアライブ4』のキャッチコピーが「世界でいちばん美しい」と付くと、『ランブルローズXX』では「美しいだけじゃ、相手にならない。」と対比したような宣伝も見られた。
コナミデジタルエンタテインメントの携帯電話向け有料サイト「コナミネットDX」内のデジタル雑誌「週刊コナミ」内にて、2006年8月25日(iモード、Yahoo!ケータイ)・9月22日(EZweb)からこのゲームを原作としたデジタル漫画『ランブルローズ -FINAL☆HEAT-』が連載されている。漫画はハヅキリョウ。日ノ本零子に憧れる女の子・望月カナを主人公としたオリジナルストーリーとなっている。同漫画のバックナンバーも同社が提供する別の有料サイト「デジタルコミックス」にてまとめて配信されている。
[編集] 関連項目
- 3作目の完全版『メタルギアソリッド3 サブシスタンス』のオンラインモードにて、本作の主人公日ノ本零子、及び麗琥を使用することが出来る。得意技のサンライズ・スープレックスも使用可能。
- なお、レディーXサブスタンス、サブシスタンスなどの名称も『メタルギアソリッドシリーズ』が元ネタである(サブスタンスは『2』、サブシスタンスは『3』の完全版)。
- 『ポップンミュージック13 カーニバル』において本作のBGMをメドレーにした「ランブルメドレー」が収録。こちらにも日ノ本零子がプレイヤーキャラクターとして登場した。ヒールである麗琥はキャラクターポップ君の2P色として登場。
- 本作のBGMには、『ダンスダンスレボリューション』から「Look To The Sky」、『beatmania III』から「Keep On Liftin'」がリミックスされて採用されている。なお、「Look To The Sky」は上記の「ランブルメドレー」にも収録されている。
[編集] 外部リンク
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