リック・マーテル

リック･マーテル（Rick Martel）のリングネームで知られるリチャード・ヴィンボールト（Richard Vigneault、1956年 3月18日 - ）は、フランス系のカナダ・ケベック州・ケベックシティ出身のプロレスラー。第44代AWA世界ヘビー級王者。

[編集] 経歴

アマレスを楽しむ少年時代を過ごし、兄であるピエール・マーテルとマイク・マーテルの影響を受けプロレスに道を志し、1972年 6月7日に16歳でデビュー。

1974年にモントリオール地区の世界ジュニアヘビー級王者となり注目を浴びることとなり、出世の足ががりをつかむ。また、1980年にはトニー・ガレアとのコンビでWWF（現・WWE）世界タッグ王者に2回輝き、トップレスラーの仲間入りを果たす。

そして、1984年 5月13日、アメリカ・ミネソタ州・セントポールのシビック・センターにおいてジャンボ鶴田を破り、AWA世界ヘビー級王座を獲得、その名を轟かすこととなる。AWA王座在位中の1985年 10月21日には両国国技館で、当時のNWA世界ヘビー級王者であったリック・フレアーと史上初のAWAとNWAの世界ダブルタイトルマッチを行う（結果は両者リングアウト）。同年の12月29日、アメリカ・ニュージャージー州・イースト・ルサフォードでスタン・ハンセンに破れるまで、1年7ヶ月の間AWA王座を防衛し続けた。

1987年には再びWWFに参戦、ティト・サンタナとの「ストライク・フォース」コンビでハート・ファウンデーションからWWF世界タッグ王座を奪取。また、シングルでは1989年キング・オブ・ザ・リング準優勝。その後、「ザ・モデル」というキャラクターで活躍をし、1991年ロイヤル・ランブルでは53分間生き残りの最長時間記録を樹立した。

1997年にWCWで復帰、1998年 2月16日にアメリカ・フロリダ州・タンパでブッカー・Tを破りWCW世界テレビ王座を獲得、しかし6日後の2月22日にブッカー・Tに王座を奪回される。その試合でマーテルは着地に失敗、右ひざ内部の靭帯を裂いて骨折、軟骨の損傷をも負ってしまい、この試合を最後に引退。