リードギター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
リードギター (Lead Guitar)とは、専らリード(ソロ)を弾くギターパート、あるいは、その役割を指す。その演奏者自体を指す場合は、「リードギタリスト」という。ギター中心のインストルメンタル・ナンバー(演奏のみで、歌唱部分がない曲)においては、全編ソロ演奏というパターンもありうるが、通常は、間奏やイントロダクション(前奏)やエンディング部分に限られる。また、歌のある部分は、コード・ストロークや、ギター・カッティング、リフなどといったバッキングを演奏することがほとんどで、せいぜい、歌の合間にシンコペーションを行う程度である。時に、ボーカル・パートと掛け合いに近いことはあっても、ボーカルを上回ったり、曲として演奏が歌の邪魔をすることは、通常ありえない。
グループでもバンドでも、ソロ・ミュージシャンのバッキングでも、この名称は用いるが、一人しかギタリストがいない場合は、「リードギター」と、「サイドギター」(または、「リズムギター」)とを、区別する必要はないため、単に「ギター」(「ギタリスト」)ということも多い。この場合、役割は「リードギター」と同様である。
リードギターや、リードギタリストについて、簡単に述べると、(サイドギターの項目での例に対応している。各ミュージシャンやバンドについては、リンクから項目を参照のこと。)
初期のビートルズ、特にステージ演奏においては、ジョージ・ハリスンがその役割を行うことが多かった。
ローリング・ストーンズは、2名のギタリストが、曲によって役割分担していた。
ザ・フーやクリームなど、一人しかギタリストのいないバンドは、それ自体がリードギタリストである。
ヤードバーズでの、ジェフ・ベックの脱退間際は、ジミー・ペイジ含め、この2名がギタリストであり、実力も均衡していた。1曲内で交代でソロを取り合ったり、二人でハーモニーを重視した演奏を行うといったバリエーションも増え、その後の、ギタリストのあり方にも影響を与えた。