ルイビンスク
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ルイビンスク(Рыбинск, Rybinsk)はロシア連邦ヤロスラヴリ州の都市。人口は217,500人(2005年)。ヴォルガ川とシェクスナ川の合流地点に位置する。
ルイビンスクはヴォルガ川沿いで最も古くから人が住んでいた地点の一つであり、1071年には既にここに集落があったことが記録されている。もともとウスチ・シェクスナ(Усть-Шексна, Ust'-Sheksna)と呼ばれていた。1504年にはルイブナヤ・スロボダ(Рыбная Слобода, Rybnaya Sloboda)という名で記録に残る。
17世紀以降、海運・通商によって発展し、ヴォルガ川上流域の交易の中心として繁栄した。17世紀には幾つもの教会が建設されたが、そのうちの一つは今日まで残っている。1777年にエカテリーナ2世はルイブナヤ・スロボダを都市とし、行政権を与えてルイビンスクと名づけた。
1946年に、ソヴィエト作家同盟の創立メンバーの一人アレクサンドル・シチェルバコフに因んでシチェルバコフ(Щербаков, Shcherbakov)と改称、さらに1984年に旧ソヴィエト連邦共産党書記長ユーリ・アンドロポフを記念してアンドロポフ(Андропов, Andropov)と改称されたが、1989年に町の名は再びルイビンスクに戻された。
最も重要な産業は、飛行機エンジンの製造と、水力発電。専門家らは、(以前は地球上で最大の人造湖であった)ルイビンスク貯水池をつくる巨大なルイビンスクダムの決壊、それにともなう町の洪水の恐れを指摘している。