ルノー・クリオ
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クリオ(Clio)は、フランスの自動車製造会社ルノー(Renault)の生産する小型乗用車である。
日本市場では「クリオ」の商標をホンダが所有(ディーラーの系列名として使用している)するため、 ルーテシア(Lutécia)の名で販売されている。
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[編集] 概要
[編集] 現行型(クリオIII)
クリオの3代目として、2005年9月にヨーロッパで発売が開始された。傘下に収めている日産自動車のコンパクトカーのマーチやノートとプラットフォームを共用する。その高い安全性と優秀なパッケージングが高い評価を受け、発売直後の2005年11月に、2006年度のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。なお、2004年に一足先にデビューしたルノー・モデュスは、この"クリオIII"がベースである。
ボディタイプは3ドアと5ドアの2種類が用意される。ボディサイズは多少大型化したものの、ユーロNCAPの5つ星を獲得するなど安全性が飛躍的に向上している。エンジンは、1.2ℓ、1.4ℓ、1.6ℓガソリンエンジンの他に、1.5ℓディーゼルエンジンが用意される。また、本皮シートや木目パネルを奢った往年の高級仕様「バカラ」を継承した「イニシアル(INITIALE)」仕様も用意されている。
なお、新型であるクリオIIIが導入された後も、一部の国ではクリオIIが、「クリオ・キャンパス」の名前で並行販売されている。
[編集] バリエーション
[編集] クリオ・ルノー・スポール
2006年春よりにヨーロッパで発売された3代目クリオ・ルノー・スポールは、197馬力の高性能エンジンの搭載にあわせ、トレッドを50mmも拡幅しロードホイールディングを向上、さらにブレンボ製ブレーキや18インチホイールを搭載する。
2005年10月から開催されていた東京モーターショーにコンセプトバージョンが展示されていた。日本市場にも2007年に向けて導入される予定である。
[編集] 国内導入
カルロス・ゴーン会長が本国発売後半年以内に日本市場導入をする方針を明らかにしていたことに合わせ、2006年1月24日に日本でも発表され、3月20日から発売された。
ボディタイプは3ドアと5ドアの両方が用意される。エンジンは当初導入されるのは1.6ℓガソリンの1種類のみで、これに5速マニュアル変速機および学習機能付きの電子制御"プロアクティブ" 4速オートマチック変速機の組み合わせが用意される。また、年内には1.2ℓ仕様や「イニシアル」仕様が追加される予定である。
なお、価格は189万8千円から219万8千円と、ボディとエンジンが大きくなり、各種装備が充実されたことに伴い2代目より多少上がっている。
[編集] 歴史
[編集] 初代"クリオI"
1990年のモンディアル・ド・ロトモビル(パリサロン)でシュペール5 の後継車としてデビューし、ヨーロッパでは同年秋に発売され、ヨーロッパで最も権威のある自動車賞であるヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤー(1991年度)を獲得した。デザインに当たっては、社外の日本人デザイナーのアイデアを基にしたと言われている。
エンジンバリエーションは当初、1.2/1.4/1.6ℓのガソリンと1.9ℓのディーゼルエンジンが設定してあった。日本では1.4ℓ仕様が輸入された。なお、「バカラ」という本革の内装を備えた仕様も存在し、日本にも輸入されていた。
日本では当初、ジヤクス・カーセールス (JAX) が輸入していたが、同社がルノーの輸入から撤退したため、一時期輸入がストップした。その後、ヤナセグループのフランス・モーターズが1.4ℓと1.8ℓ仕様を輸入した。但し、この世代の日本仕様「ルーテシア」は全て左ハンドルとなっている。
[編集] バリエーション
[編集] クリオ・ウィリアムズ
1993年には当時のホットハッチ界の代表となっていた「16S(日本ではルーテシア16V)」を基本に、当時のフォーミュラ・ワンのウィリアムズチームの名前を冠したクリオ・ウィリアムズが発売され、日本では当時のインポーターであるフランスモーターズによって10台が試験導入されたが正式導入には至らず、一部の並行輸入業者によって輸入されマニアの間に人気を博した。 ベースとなった16Sからの変更点は、外装ではスピードライン製のゴールドのスポーク型ホイール(タイヤサイズに変更はない)とハッチゲートと左右のリアフェンダーに貼られた「Williams」のステッカーに留まるが、足回りはルノー・19のものに変更されトレッドの拡大化が図られている。また、内装においてもフロアカーペット、シートベルト、メーター類、シフトノブが専用色である青に変更され、シートが19のものに変えられている。
[編集] 2代目"クリオII"
1998年からヨーロッパで発売された。エンジン排気量は先代をほぼ継承している。翌1999年に日本に導入された。
当初は1.6リットルエンジンと学習機能付きの電子制御"プロアクティブ"4速オートマチック変速機の組み合わせで、3ドアと5ドア(「バカラ」の後継にあたる高級仕様も存在)が用意された。後に1.6ℓ16バルブ仕様(3ドアのみ)、そして2ℓルノー・スポール(以下RS)2.0がそれぞれ5速マニュアルで導入された(RS以外は全て右ハンドルである。しかしイギリス等ではRSも右ハンドルである)。2001年には内外装に大掛かりなマイナーチェンジが実施された。仕様等、詳細は上記を参照。
また、V6エンジンをミッドシップに搭載した究極のクリオと言うべきルノー・スポールV6も、この世代に登場し、一部のファンから熱狂的な支持を受けた。
[編集] バリエーション
[編集] クリオ・ルノー・スポール(Clio Renault Sport)
2ℓDOHCエンジンを搭載し、エンジンや足回り、内装などをルノー・スポールで独自にチューンしたモデル。5速マニュアルの3ドアハッチバックが用意される。また、同車の「プレイステーション2バージョン」が2004年にヨーロッパで限定発売された。シートに「PS2」のロゴが刺繍で入るほか、フロントサイド部分にもロゴが入る。なお、ルノー・クリオ・ルノー・スポールは、プレイステーション2のソフト「グランツーリスモ4」内でドライブ(プレイ)することが出来る。
[編集] クリオ・ルノー・スポール V6 (Clio Renault Sport V6)
外見こそクリオの3ドアハッチバックを基にしているが、より大型のV型6気筒エンジンを運転席の後ろに搭載(ミッドシップ)し、後輪駆動とした小型の2人乗りスポーツカーである。3.0ℓのV型6気筒DOHC24バルブのエンジンが使われている。日本でも正規輸入が行われており、マニアを中心に人気を博した。また。ワンメイクレース用のベースモデルもある。
[編集] クリオ・サルーン(Clio Saloon)
4ドアのノッチバックセダン仕様である。日本には導入されていない。ルノーと日産自動車のアライアンス関係の下、メキシコなどでは「日産・プラティーナ」という名称で販売されている。
[編集] 2度のヨーロッパカー・オブ・ザ・イヤー受賞
クリオIが1991年度にヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したほか、クリオIIIも2006年度にも受賞した。なお、同名車種が2回受賞したのは史上初である。(同じシリーズ車種という形では、同社のメガーヌ・セニックが1996年に、次いで2003年にメガーヌが受賞したケースがある)。
[編集] 著名人のオーナー(日本のみ)
[編集] クリオ/ルーテシアが登場する主な作品
[編集] 関連項目
- ルノー・ジャポン(国内発売元)
- フォーミュラ・ルノー - エンジンはクリオRSと同一の物を使用している
- モータースポーツ
- プラットフォーム_(自動車)
- 小泉里子(日本での広告モデル。2006年11月~)