レタックス
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レタックスとは、日本郵政公社が1981年に開始した郵便サービスの商品名であり、法令上では電子郵便と呼ばれる。レタックスでは、局内ファクシミリを用いて郵便物を高速に送達する。
「レタックス」という名称は「レター(letter)」と「ファクス(fax)」の合成語(Letax)からきている。現在では、NTTグループの電報のように冠婚葬祭などに用いられている。電報との違いは、ファクシミリで書面を画像情報としてやりとりするため、直筆のメッセージやイラストが送れることであり、電報との競合サービスとなっている。
レタックスとして文面を郵便局に差し出すと、引き受けた郵便局は、配達先の地域を担当している配達局へ、文章の内容をファックスで送信し、それを封書の形にして届ける。電子的にやりとりするので、普通の郵便物より早く届く。一部の地域を除き、おおむね午後3時ごろまでに申し込めば、その日のうちに配達が可能。 また電信為替との同時配達も可能なので、現金と合わせて送ることも出来る(手続きは別だが、窓口で「電信為替同時配達」を申し出ること)。
レタックスに類似のサービスに、ハイブリッドメールというものが存在する。ハイブリッドメールは、サービスセンターにテキストデータやWORDファイル、pdfファイルなどをインターネット経由で送信することで、サービス側がその内容を紙に印刷し封かんして、郵便物として届けてくれるというもの。
局内では速達と同等の扱いをされ、不在の場合郵便受けに投函される。 (ただし、ポストがない場合、会社などの場合は持ち帰り翌日などの配達になる場合がある)
申込みの翌日から10日以内ならば配達日が指定できる。
しかし、利用者数の減少や、個人情報漏洩防止のためのコスト増により、2007年4月1日から料金区別や割引制度を大幅に見直す[1]。配達台紙のデザインを2種類(慶事用のボタンと弔事用のユリ)に集約し、一通900円に一本化。指定配達日の3日前までに差し出した場合の110円の割引も廃止され、最大で91%の値上げとなるケースも発生する見込み。