レッテル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
レッテルとは
- 商品などに貼り付ける札(ふだ)のこと。元はオランダ語。
- 上記が転じて、人や物事に対する固定化した評価のこと。本項で詳述。
目次 |
[編集] レッテル貼り
「レッテル貼り」とは、人や物事に対して、自分の価値観等で一方的に何らかの評価や判断を下し、あたかもそれがその人や物事の主たる属性であるかのような態度をとること。
[編集] レッテル思考
レッテル思考とは、人・物事に対して自分が貼ったレッテル、あるいは他者によって貼られたレッテルだけで、人・物事に対する評価・判断を決めてしまう思考。人や物事の内実を知らなくても判断できると思い込んでいる思考形態。
ひとつひとつ個別の内容を具体的に検討していないので、実態にそぐわない判断となることが多く、様々な問題を引き起こすことが多い。この思考形態をしている者は自分がそのような思考をしているとの自覚が無いことも多いだけに問題は根深く、レッテル思考をする者の行動は、人権問題や社会問題の原因ともなりうる。
レッテルを貼る者の中には、最初から悪意でニセのレッテルを貼る者もいるので、他者が貼ったレッテルを鵜呑みにする傾向のある者は、本人の自覚は無いまま共犯者となってしまう場合がある。
政治の世界等では、国民・市民を意図的にレッテル思考へと誘導することで世論を操作するようなことをする者も多い。
類義語として「カテゴリ思考」という言葉もある。
[編集] レッテル思考を防ぐ方法
- 「私はこれについてよく知らない」と自覚する。無知の知。
- 人が貼ったレッテルは基本的に信じない。自分で確かめられない場合は態度は保留する。
- 人・物事の内容について具体的あるいは詳細に調べる努力を惜しまない。
- 実地経験を多く積む。読書ならば、教科書的書物よりもケーススタディーなどを読み現実の多様性・複雑性を知る。