ロベルト (ナポリ王)
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ロベルト1世(Roberto I、1277年 - 1343年1月20日)は、アンジュー家のナポリ王(在位:1309年 - 1343年)。カルロ2世の子。
1309年、父王カルロ2世の死によって即位した。このときカルロ2世の兄の息子カルロ・ロベルトも王位継承権を持っていたが、カルロ・ロベルトはハンガリー王(カーロイ1世として即位)となるのに忙しく、ナポリ王位には興味を示さなかったため、ロベルトが王位を継承した。
ロベルト1世は1318年から1322年まで、一時的ながらアカイア公位にも就いている。アンジュー家はロベルトの祖父カルロ1世の時代にアカイア公位に対する請求権を獲得し、既にロベルトの弟フィリッポ・ディ・ターラントがアカイア公となっていた(1307年 - 1313年)。その後ギヨーム2世・ド・ヴィルアルドゥアンの娘イザベルとフロラン・ド・エノーの間に産まれた娘マオー・ド・エノーと、夫ルイ・ド・ブルゴーニュが共治していたが、ルイが1316年、マオーが1318年に死去した後を受けて、ロベルトが弟に続いて公位を継承した。しかし、ロベルト自身はナポリの統治に忙しく、遠隔地のギリシアまで赴く余裕もなかった為、間もなく公位を末弟のジョヴァンニ・ディ・グラヴィナ(ジャン・ド・グラヴィナ)に譲った。
先代: カルロ2世 |
ナポリ王 | 次代: ジョヴァンナ1世 |
先代 マオー・ド・エノー
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アカイア公 | 次代: ジョヴァンニ・ディ・ グラヴィナ |