ローズマリー・サトクリフ
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ローズマリー・サトクリフ(Rosemary Sutcliff、1920年12月14日-1992年7月23日)は、イギリスの歴史小説・ファンタジー小説家。
1950年の『ロビンフッド年代記』から作家としての経歴を積んだ。代表作にカーネギー賞を受賞した『ともしびをかかげて』(The Lantern Bearers)、『アーサー王と円卓の騎士』(The Sword and the Circle) などがある。多くは子供向けの歴史小説だが、大人向けの作品も書いている。
作品には、ケルト神話やギリシア神話を元にしたもの、ケルトの民族やイングランド地方の話などが多い。
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[編集] 経歴
彼女は、イギリスのサリー州で生まれた。2歳の時にかかった病気が元で一生、自由に歩き回れない生活を送った。14歳の時に学業を離れ、画家を志して1935年にビドフォード美術学校に進み、細密画家となったが、細密画家であることに苦痛を感じ、手近にある紙に彼女は物語をつづり始めた。(これについては彼女自身が、自叙伝『思い出の青い丘』の中で、本当は油絵の画家になりたかったが体が不自由なために思い叶わず、プロにはなったものの細密画家としての技術は素晴らしかったが、どこかで不満を感じていたのだと説明している)
そうして書いた作品は偶然、オックスフォード大学出版局に渡った。送られた原稿そのものは、日の目を見なかったが出版局から来た手紙の誘いに応じてサトクリフは『ロビンフッドの物語』を書き、1950年に処女作となった『エリザベス女王物語』と同じ年に出版された。
文筆家としての本格的なキャリアを積み始めたのは、1959年からで、この年には、『ともしびをかかげて』(The Lantern Bearers)でカーネギー賞を受賞した。これ以降、英国トップレベルの児童文学の書き手の一人とされている。
1975年には、大英帝国勲章のOBEが、1992年にはCBEが贈られている。
[編集] 作品リスト
数字は全て原著の出版年。分類は英語版ウィキペディアに従った。
[編集] ローマ・ブリテン三部作
- 『第九軍団のワシ』Eagle of the Ninth(1954年)
- 『銀の枝』The Silver Branch (1957年)
- 『ともしびをかかげて』The Lantern Bearers (1959年)
[編集] アーサー王シリーズ
- 『アーサー王と円卓の騎士』The Sword and the Circle (1979年)
- 『アーサー王と聖杯の物語』The Light Beyond the Forest (1979年)
- 『アーサー王最後の戦い』The Road to Camlann (1981)
[編集] その他児童文学
- 『イルカの家』The Armourer's House (1951年)
- Brother Dustyfeet (1952年)
- 『ケルトとローマの息子』Outcast (1955)
- 『シールド・リング』The Shield Ring (1956年)
- 『太陽の戦士』Warrior Scarlet (1957年)
- Lady in Waiting (1957年)
- The Queen Elizabeth Story (1958年)
- Simon (1959)
- Rider of the White Horse (1959年)
- 『運命の騎士』Knight's Fee (1960年) illustrated by Charles Keeping
- Bridge Builders (1961年)
- 『ベーオウルフ』Beowulf: Dragonslayer (1961年):ベオウルフ伝承を元にした再話
- 『夜明けの風』 Dawn Wind (1961年)
- 『炎の戦士クーフリン』The Hound of Ulster (1963年) :アイルランドの神話の英雄クー・フーリンにまつわる再話
- 『王のしるし』The Mark of the Horse Lord (1965年)
- 『英雄アルキビアデスの物語』The Flowers of Adonis (1965年)
- 『族長の娘―ヒースの花冠』The Chief's Daughter (1967年):日本語訳は『三つの冠の物語 ヒース 樫 オリーブ』に所収
- 『黄金の騎士フィン・マックール』The High Deeds of Finn Mac Cool (1967年)
- 『樫の葉の冠』A Circlet of Oak Leaves (1968年):日本語訳は『三つの冠の物語 ヒース 樫 オリーブ』に所収
- The Witch's Brat (1970年)
- Tristan and Iseult (1971年)
- The Truce of the Games (1971年)
- The Capricorn Bracelet (1973年)
- The Changeling (1974年)
- We Lived in Drumfyvie (1975年)
- Blood Feud (1976年)
- Sun Horse, Moon Horse (1977年)
- Shifting Sands (1977年)
- 『闇の女王にささげる歌』Song for a Dark Queen (1978年); ケルト神話の女王Boadiccaにまつわる物語の再話
- 『ロビン・フッドの物語』Chronicles of Robin Hood (1950年)
- 『辺境のオオカミ』Frontier Wolf (1980年)
- Eagle's Egg (1981年)
- 『はるかスコットランドの丘を越えて』Bonnie Dundee (1983年)
- Flame-colored Taffeta (1986年)
- 『小犬のピピン』A Little Dog Like You (1987年)
- 『アネイリンの歌 ケルトの戦の物語』The Shining Company (1990年)
- 『竜の子ラッキーと音楽師』The Minstrel and the Dragon Pup (1993年)
- 『トロイアの黒い船団』Black Ships Before Troy (1993年) イリアスの再話
- Chess-dream in the Garden (1993年)
- 『オデュッセウスの冒険』The Wanderings of Odysseus (1995年)
- 『剣の歌 ヴァイキングの物語』Sword Song (1997年) published posthumously
[編集] ノンフィクション
- Heroes and History (1966年)
- 『思い出の青い丘』Blue Remembered Hills (1983年):サトクリフ自身による自叙伝
[編集] 大人向けの小説
- 『血と砂 愛と死のアラビア』Blood and Sand (1987)
- 『落日の剣 真実のアーサー王の物語』Sword at Sunset (1963年):大人向けの小説。アーサー王にまつわる物語であるが、子供向けに書かれた物語とは異なる。
[編集] 外部リンク
- Rosemary Garden - 柊館というサイトの中の一コンテンツ