ローラーゲーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ローラーゲーム(Roller Game)とはローラースケートをはいてトラックで行うエンターテイメント性の強いチームスポーツ、チーム格闘技のことである。
目次 |
[編集] 概略
米国で1970年代流行し盛んにテレビ中継された。(en:Roller_Games)
しかし、米国での市場調査の結果、このスポーツのファン層が、購買力の殆どない最低所得者層であることが分かり、やがてスポンサーが離れ、テレビ中継は下火になっていったが、現在でも一部に根強いファン層は存在する。米国では「ローラーゲーム」「ローラージャム」はテレビ番組名であり、競技名としては「ローラーダービー」(Roller derby)が一般的である。
日本でも日本人選手主体のチーム東京ボンバーズが結成され、日米で米国のチームと対戦した。これらの試合が『日米対抗ローラーゲーム』の番組名で毎週テレビでレギュラー放送されブームになった。
プロレスと同様にブック、アングル、ギミック、暗黙の了解があるといわれる。東京ボンバーズの米国での試合も日本で放送される試合の多くは善玉チームを演じていたが、それ以外の試合は悪玉チームを演じてることも多かった。アングル等により、2選手間に抗争が勃発し激化すると1対1による禁止技のない試合マッチレースが開催された。これは原則、テレビ放送はされなかった。
1989年に米国で1シーズンだけテレビ中継が復活した。(en:RollerGames)
その後、1999年から2001年まで米国で4シーズンだけ「ローラージャム」の名でテレビマッチを中心に再復活した。スケートがインラインスケート主流になる等モダン化されたこと以外はオリジナルと変わらないスタイルで行われた。(en:RollerJam)
日本でも小泉博(元東京ボンバーズ)が興した真剣勝負路線の勢力や女子プロレスラージャガー横田を選手とし迎えた勢力等、様々な形で散発的に復活してる。
[編集] 試合ルール(テレビマッチ)
1チームに2名ずついるヘルメットをかぶった「ジャマー」と呼ばれる選手が、「ジャム」と呼ばれる2分間に相手チームの選手を1周以上ぬくと1選手につき1点の得点が入る。その合計点数を両チームで競う。
1ピリオドは10分。1試合のピリオド数は4ピリオド(公式戦は8ピリオド)。奇数ピリオドは女子選手、偶数ピリオドは男子選手が出場する。
一つのジャムに出場する選手は5名ずつ。ジャムごとに出場する選手は変えられる。前腕、手、頭以外の腰より上でのボディコンタクトが許されている。先頭を走る選手が両腰に両手をあてると2分前でもジャムを終了できる。(コールオフ)
テレビマッチと公式戦では若干ルールが違った。
[編集] 競技用語
- ジャマー
- ダブルジャマー
- ブロッカー
- ホイップ
- ダブルホイップ
- レッグホイップ
- パック
- コールオフ
[編集] 東京ボンバーズのスター選手
[編集] 男子
- ミッキー角田(つのだ)
- リッキー遠藤
- 小泉博
- 河野和夫
- 森文男
- ボビー加藤
- ラルフ・バラディアス
[編集] 女子
- 佐々木ヨーコ
- 綾部圭子
- コリーン・ミュレル
[編集] 米国のチーム (1961–1975年)
- ニューヨーク・ボンバーズ(東京ボンバーズとニックネームをかけて戦い、敗れたため一時「チーフス」に変更)
- ロサンゼルス・サンダーバード
- デトロイト・デヴィルズ
- テキサス・アウトローズ
- シカゴ・ホークス
- ボルチモア・キャッツ
- ウォリアーズ
他
[編集] 日本でのテレビ放送
- 『日米対抗ローラーゲーム』(東京12チャンネル(現テレビ東京)、実況:土居まさる、解説:ドクター宮本、ゲスト:児島みゆき(現児島美ゆき))
- 『ローラージャム』(2000年AXN、実況:ボンバー森尾、解説:小泉博)
[編集] ローラーゲームを扱った映画
- 『カンサスシティの爆弾娘』(Kansas City Bomber)1972年製作、ジェロルド・フリードマン監督、主演:ラクエル・ウェルチ、出演:ジョディ・フォスター
[編集] ローラーゲーム類似の競技を題材にした作品
- アニメーション作品『IGPX』
- 映画『ローラーボール』(Rollerball)1975年製作、ノーマン・ジュイソン監督、主演:ジェームズ・カーン、ジョン・ハウスマン、モード・アダムス
- 映画『ローラーボール』(ROLLERBALL)2001年製作、ジョン・マクティアナン監督、出演:クリス・クライン、ジャン・レノ、LL・クール・J、レベッカ・ローミン=ステイモス、ナヴィーン・アンドリュース、オレッグ・タクタロフ
[編集] 資料
- Paul Fussell(1983年) Class:a guide through the American status system.