ヴァフスルードニル
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ヴァフスルードニル(ヴァフスルーズニル Vafþrúðnir)は、北欧神話の原典の一つ、古エッダ「ヴァフスルードニルの歌」に登場した巨人。知識豊富であり、命を賭けてオーディンと知恵比べをした。
オーディンが「最初に生まれた巨人族は一体誰なのか」と質問した時、ヴァフスルードニルは「はるか昔に、巨人ベルゲルミルが生まれ、その力ある巨人はスルードゲルミルの息子で、アウルゲルミルの孫なのである」と答えた。しかし最終的にその知恵比べは、オーディンの勝利で終わり、ヴァフスルードニルは命を落とす事になった。
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[編集] ヴァフスルードニルの答えに出た巨人達
[編集] アウルゲルミル
アウルゲルミル(Aurgelmir)は、「ヴァフスルードニルの歌」に登場した巨人。「土の叫びの巨人」の意味の名を持ち、ユミルと同一視される。スルードゲルミルはその息子で、ベルゲルミルは孫息子にあたる。
[編集] スルードゲルミル
スルードゲルミル(スルーズゲルミル Þrúðgelmir)は、「ヴァフスルードニルの歌」に登場した巨人。「力の叫びの巨人」、または「猛烈に吼える者」の意味の名を持つ。アウルゲルミルは父親で、ベルゲルミルは息子にあたる。
[編集] ベルゲルミル
ベルゲルミル(Bergelmir)は、「ヴァフスルードニルの歌」に登場した巨人。創造神話で、アウルゲルミル(ユミル)が死に世界が洪水になった時、巨人族はベルゲルミルとその妻だけが生き残ったといわれている。アウルゲルミルは、祖父で、スルードゲルミルは、父親にあたる。