ヴァージニア・ヘンダーソン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヴァージニア・ヘンダーソン (Virginia Henderson、1897年11月30日-1996年3月19日)は、アメリカの看護学者。フローレンス・ナイチンゲールに次いで世界でその名を知られている看護教育の指導者。
ミズーリ州のカンザスシティに生まれる。8人の兄弟姉妹の5番目。第一次世界大戦で兄弟たちが従軍したため、自分も何かの役割をとアメリカ陸軍看護学校(1918年開校)に学ぶ。その学校の校長が、学校の創立者で初代校長でもあり、またアメリカ看護の開拓期のアメリカ看護のThe Great Trioの1人、アニー・ウォーバートン・グッドリッチだった。彼女が終生ヘンダーソンの師となる。グッドリッチ自身、コロンビア大学、イェール大学の教授、学部長というキャリアを歩み、ヘンダーソンは常に彼女の後を追って歩いていくというコースをたどることになる。
彼女は、1921年に、同陸軍看護学校を卒業。訪問看護師、看護学校の助手として活動した後、コロンビア大学ティーチャーズカレッジに学ぶ。のちにコロンビア大学看護学部の教員になる。
彼女の看護とは何かという定義や、有名な基本的看護ケアの14の構成要素は、人間の基本的なニーズを包括的に網羅したものだと長く理解されてきた。今日では、ナンシー・ローパーらによって、乗り越えられたとはいえ、看護学の教育の歴史に残る業績である。また、彼女は、看護師の対人関係処理能力について、その向上と活用について深い知見を示した。看護過程の全ての構成要素に加え、知的技能、人間関係的技能、技術的技能を兼ね備えていることが、必要と指摘している。 彼女の葬儀は、イエール大学看護学部の主催で大学葬として行われた。
[編集] 主要な著書
- 『看護の基本となるもの』日本看護協会出版会
- 『看護論』現代社
- 『看護論ー25年後の追記を添えて』日本看護協会出版会
[編集] 外部リンク
- Virginia Henderson アメリカ看護協会 Hall of Fame