三人婚
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
三人婚（さんにんこん、仏：Ménage à trois）とは結婚している夫婦、もしくは同性愛者カップルにもう1人パートナーを加えて維持される婚姻関係を指す。フランス語のMénage à troisの直訳であり、日本語の語彙には適切な言葉は無いが、実態としては過去に存在している。
[編集] 概要
フランスでは「三人家庭（household of three）」などと表現され、いわゆる浮気ではなく円満な夫婦関係に加えて夫婦双方が理解と納得の上で築かれる肉体関係を伴うもう1人のパートナーを加えた状態を言う。映画や小説などでは散見されるが、現実に存在しているかどうかは不明。結婚生活を重複して行なうことは、多くの国で重婚として犯罪とされるからである。オランダにおいては結婚制度が寛容なため三人婚が認められている。
フィクションの世界では同性愛者のカップルに異性愛者のパートナーを加えて、結婚生活を偽装するという演出が見られる。あるいは親友同士が同じ相手を好きになった結果、事実上の三人婚を行なうというものも散見される。
日本では西洋文化とともに西洋の社会規範が流入し、明治維新以降一夫一妻が正式な夫婦関係となったが妾と呼ばれる愛人を外に囲うことが一部で見られた。江戸時代から裕福な家庭において行なわれて来たため、一部で男の甲斐性であると主張する人々も存在する。こうした場合必ずしも3人とは限らないが、愛人は別宅に住まわせることが一般的で、3人が同居することは少ない。
