三角関係
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三角関係(さんかくかんけい)は、一人の人間が二人の人間と恋愛関係に陥る状況をいう。
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[編集] 概要
いわゆる二股の状態も三角関係にあたり、一夫多妻制の制度下以外、つまり一夫一妻制の制度下では好まれない関係である。
なお、離婚によって誕生した離婚者との間柄に三角関係が発生することがあり、浮気や不倫などと言われる例もある。発覚したときに修羅場となることもある。
また、当事者の一人が、人間関係の距離に差異のある三角関係の渦中にある場合に、「二等辺三角関係」などと自らを卑下するように使う場合もある(鋭角部分の頂点に当事者自身がくる)。
[編集] 創作上の三角関係
男女の恋愛をモチーフとした、いわゆるラブコメにおいては主人公とメインヒロイン・サブヒロインの三角関係が基本構成となる。主人公がメインヒロインとサブヒロインの間で揺れる様子を描くのがストーリーの骨子である。物語が長期に渡るとその他のヒロインが登場し三角関係以上の多角関係を描きマンネリを防ぐ。
[編集] 三角関係の破綻
三角関係は主人公がどちらか一人を選ぶことで終了するが、敗者がそれでも主人公を諦められず、嫉妬・怒り・狂気といった精神の暗黒面を明らかにすることがある。物語はコメディ色の強い明るい状態から一転してサイコサスペンスの様相を示す。代表例として映画『危険な情事』がある。
近年では18禁ゲームをTVアニメ化する際にみられる。原因としては、原作ゲームが各ヒロインとの複数の物語に分岐し一本道のTVアニメの物語にすることが難しいこと、ルート分岐後は主人公とヒロインの一対一で物語が進むことが多く他のヒロインを絡めにくいこと、原作のクライマックスに物語のプロットに不可欠なヒロインとの性交がありTVアニメにしにくいこと、視聴者が普通のラブコメに飽きているため差別化する必要があること、などがある。原作の物語と異なるため原作ファンからは好まれないが通常見ることのないアイドル声優の本気の黒い演技を見ることができる貴重な機会である。
- 例
『SHUFFLE!』
- 主人公の世話をしているヒロインの一人『楓』が空鍋をかき混ぜる、凶相を示すなどの狂気を見せた。原作での性格と違うため原作のファンからは不評であったが2ちゃんねる等のアニメファンのコミュニティで話題を呼び、DVD販売やアニメ総集編の地上波放送開始などで商業的には成功したといえる。放送から1年を経過してもなお、楓の凶相はコラージュの材料となるなどアニメファンの間に影響を残している。
- 主人公の隣に住む幼なじみ『霧乃』が主人公の部屋の窓を見ながら糸の切れた糸電話に「もしもし」と呼びかけ耳に当てる動作を繰り返した。