三角点
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三角点(さんかくてん)とは、三角測量に用いる際に経度、緯度、標高の基準になる点のことである(標高については、別途、基準となる水準点も存在する)。測量法で定められている測量標の一つであり、永久標識に分類される。通常、見晴らしの良い場所に設置されるため、高山の山頂付近に設置されている場合が多い。このため、一等三角点を山頂に持つ山の踏破を目標とする登山愛好者も多い。三角点には、基準となる柱石が設置されている。
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[編集] 設置・管理体制
- 三角点の設置・管理は、太平洋戦争以前は主に陸軍参謀本部陸地測量部が、戦後は国土交通省国土地理院が行っている。
- 一定の期間毎に三角点同士の再測量(レーザー測量など)が行われ、精度が維持されている。
- 柱石の破壊など機能を損ねる行為をする者は、測量法の規定により2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる。
- 柱石は、花崗岩など硬い素材の石が用いられる。石の頂部には十字の切り込みが入れてある。
[編集] 基準点の種類
[編集] 一等三角点
- 設置間隔は45km、必要に応じて補点が設置される
- 全国に972点
- 柱石の一辺は18cm、破壊や破損に備えて、柱石の直下には2枚の盤石も埋設されている
[編集] 二等三角点
- 設置間隔は8km
- 全国に5056点
- 柱石の一辺は15cm、破壊や破損に備えて、柱石の直下には盤石も埋設されている
[編集] 三等三角点
- 設置間隔は4km
- 全国に32699点
- 柱石の一辺は15cm、破壊や破損に備えて、柱石の直下には盤石も埋設されている
- 2万5千分1地形図を作成するための位置の基準としては、以上の等級の三角点で充足される
[編集] 四等三角点
- 設置間隔は2km
- 全国に64557点
- 柱石の一辺は12cm、破壊や破損に備えて、柱石の直下には盤石も埋設されている
- 地籍調査又はこれに相当する調査の測量の基準点として、国土交通省土地・水資源局国土調査課の委任を受け、国土地理院が設置するもの