下村湖人

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下村湖人（しもむらこじん、1884年 10月3日 - 1955年 4月20日）は、日本の小説家・教育家。本名、虎六郎（とらたろう）。佐賀県神埼郡千歳村（現神埼市）出身。東京帝国大学英文科卒。

東京帝国大学在学時に「帝国文学」の編集委員を務め、卒業後には中学教師や、校長を歴任。1931年に辞任後は、講演や文筆活動で社会教育に尽力。1936年より執筆した、『次郎物語』で知られる。

[編集] 経歴

[編集] 学生時代

生まれて間もなく里子に出されるが、4歳の時に実家（実家の姓は内田）に戻る。佐賀中学校（現・佐賀県立佐賀西高等学校）時代から、雑誌に詩歌を内田夕闇（うちだゆうあん）の筆名で投稿。このころから、高田保馬、中島哀浪らと親交があった。熊本高校では、高田とともに五高校交友誌「龍南」の編集委員を務め、東京帝国大学の刊行誌である「帝国文学」にも詩歌を発表した。東京帝国大学在学中には、「帝国文学」の編集委員を務める。

[編集] 教職員時代

卒業後は下村家に養子に入り、佐賀中学校教師・唐津中学校教頭・鹿島中学校校長・唐津中学校校長・台北高等学校校長を歴任。1931年に校長職を辞任し、大日本連合青年団嘱託となり、1933年には同郷の田澤義鋪の推挙で日本青年館別館「浴恩館」に設置された青年団指導者養成所の所長となる（～1937年）。

[編集] 文筆・講演活動時代

1932年より、筆名を虎人から、湖人に変更。1936年から代表作と言える小説『次郎物語』の執筆を開始。1954年までに全五部を刊行する。予定では第七部まで続く予定であったが、病を患ったため果たせなかった。

1938年に壮年団中央理事。翌年には「煙仲間運動」を提唱。1947年、NHKで「郷土建設と小豆島の煙仲間」を放送。1948年には、個人雑誌「新風土」を刊行し、『次郎物語』第四部を執筆する。1953年に全日本青年産業振興会顧問兼監事。翌年に『次郎物語』第五部を刊行し、『伝記「田澤義鋪」』を脱稿するが、病床に伏す。1955年4月20日午後11時2分、70歳で死去。