中里貝塚
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中里貝塚(なかざとかいづか)は東京都北区 (東京都)上中里にある貝塚(おそらく世界最大級)で、国指定史跡。現在は市街地に覆われ、公園に表示板があるのみである。縄文時代の巨大な貝加工場だったと考えられている。
江戸時代から牡蠣や蛤の殻が大量に出土する「かきがら山」として知られ、南北1キロメートルほどになるものとされる。1886年に初めて学会に報告された。縄文時代中期から後期の貝塚と考えられる。
1996年からの発掘調査で、貝塚は当時の海岸線に沿っていることが明らかにな り、また貝を加工したらしい遺構(穴で貝を茹でたと思われる)や、海中で牡蠣をつけるために立てたと思われる杭が発見された。巨大な貝塚の割に一般の生活遺物が多くないことからも、貝加工場に特化していたと考えられる。