京成バス江戸川営業所
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京成バス江戸川営業所(けいせいバスえどがわえいぎょうしょ)は、東京都江戸川区東篠崎に位置し、総武線より南側でかつ江戸川区東側の路線を担当している京成バスの営業所である。一部の路線には今井橋を渡って千葉県市川市および浦安市まで行くものもある。もともと、この地域は京成電鉄奥戸営業所が担当しており、いくつかの操車場を有しながら運行を行っていた。その後、都営新宿線の同地域への乗り入れをきっかけに、言わば本腰を入れることを目的として新たに1986年10月1日に開設されたものである。営業所記号はEを用いる。
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[編集] 現行路線
[編集] 篠崎線
- 小72:小岩駅~江戸川病院~上鎌田~今井~一之江駅
- 小72:小岩駅~江戸川病院~上鎌田~くつろぎの家~今井~一之江駅
- 小72:小岩駅~江戸川病院~上鎌田~瑞江駅
- 小72:小岩駅~江戸川病院~篠崎駅~江戸川スポーツランド
- 小72:江戸川スポーツランド~上鎌田~今井~一之江駅
- 小72:江戸川スポーツランド~上鎌田~瑞江駅
- 大正:[葛飾乗合]小岩(詳細不明)~一里塚~今井が開通。
- 1942年:京成となる。小岩駅~今井が開通。営業所不明。(奥戸または小松川)
- 昭和30年代:戸ヶ崎線(柴又線)と直通運行を行うようになる(その後再度分割)。
- 昭和:いこいの家(現・くつろぎの家)経由便を開通する。この便だけ今井操車場(現・一之江駅)まで客扱いをして
- 1986年9月14日:小岩駅~一之江駅に延長。篠崎駅経由江戸スポ発着便の開通。江戸川車庫担当となる。
- 1986年10月1日:江戸川担当となる。
- 1987年1月14日:瑞江駅発着便の開通。
篠崎線は、小岩駅から江戸川沿いに篠崎街道を南下する路線である。小岩駅から乗車した場合、一里塚からしばらくは江戸川の土手上を走り、それが特徴の一つと言える。江戸川区の中では最も古い路線の一つであり、現在でも主幹路線の役目を果たしている。
都営地下鉄新宿線が開通する前は、全便が小岩駅~今井を通しで走行し、京成電鉄のドル箱路線の一つだった。その頃は現在の一之江駅付近に今井操車場が存在しており、折返しはここで行っていた。今井~今井操車場間は原則として回送であったが、いこいの家(現・くつろぎの家)経由便については、今井操車場まで通して客扱いをしていたこともある。すなわち、今井操車場停留所が存在していたのだが、京成電鉄のバス路線図では明示されていなかった。
地下鉄開通後は主として南部での乗客減少により、江戸川スポーツランド、瑞江駅発着便を新設し、効率化を図った。
一之江駅発着の一部の便は途中くつろぎの家(旧名:いこいの家)を経由する。一之江駅便と瑞江駅便は営業所には入らないが、途中の内沼で乗務員交代を行うことがある。江戸川スポーツランド便のみ篠崎駅を経由するが、同駅以北の停留所から篠崎駅への利用者は少なく、以南については鹿骨線(新小71系統)が並行しているため、この便の本数は少ない。
[編集] 鹿骨線
- 新小71:瑞江駅~鹿本橋~新小岩駅
- 新小71:江戸川スポーツランド~鹿本橋~新小岩駅
- 新小71:江戸川スポーツランド~瑞江駅
- 1954年11月1日:新小岩駅~鹿本橋~本州製紙を開通。奥戸営業所担当。
- 1966年前後:新小岩駅~鹿本橋~篠崎操車場(現・江戸川一丁目)に延長。
- 1972年11月17日:新小岩駅~鹿本橋~本州製紙~京成江戸川車庫(現・西瑞江二丁目)に延長。
- 1984年頃:新小岩駅~鹿本橋~本州製紙~江戸川スポーツランドを開通。
- 1986年10月1日:江戸川担当となる。
- 1987年1月14日:西瑞江二丁目発着便を瑞江駅発着に変更。
瑞江駅または江戸川スポーツランドから篠崎駅・鹿本橋・下小松橋を経由して新小岩駅まで行く路線である。瑞江駅発着便と江戸川スポーツランド発着便は基本的に交互に運行されている。都営新宿線開通後も利用者が大変多く、今後も主力路線としての地位を保ち続けると思われる。新小岩駅寄りである西側は道路が狭隘であることが路線の線形の特徴ということができる。
篠崎駅開業当時は一方通行の道路が多く、この系統も往路と復路で違う道路を走ったりしていた。現在でも篠崎駅~中図師間は往路と復路で違う道路を走行する。
この線は、もともと鹿本橋を渡っていたが、そののち鹿骨新橋経由に変更されている。2001年4月1日からは鹿骨五丁目に停車するようになっている。
[編集] 南小岩線
- 小73:江戸川スポーツランド~瑞江駅~南小岩二丁目~小岩駅
- 小73:江戸川清掃工場~瑞江駅~鹿骨三丁目~小岩駅
- 小73:瑞江駅~鹿骨二丁目~小岩駅
- 1972年6月1日:南小岩二丁目~小岩駅循環が開通。奥戸担当。
- 1975年11月2日:小岩駅~鹿骨三丁目~京成江戸川車庫に延長し、往復とも小岩駅通り経由に変更。江戸川車庫担当。
- 1978年4月10日:一部の便が鹿骨区民館経由となる。
- 1986年9月14日:小岩駅~鹿骨三丁目~江戸川スポーツランドに延長。
- 1986年10月1日:江戸川担当となる。
- 1987年1月14日:瑞江駅経由に変更。
- 1997年11月16日:谷河内テニスコート経由に変更。鹿骨区民館経由の取りやめ。
- 2004年4月16日:小岩駅~鹿骨三丁目~瑞江駅~江戸川清掃工場が開通。
小岩駅から南小岩地区を通り抜け瑞江駅まで行く路線である。一部の区間は江戸川清掃工場に至る。両端部を除くほとんどの区間を直進するのが特徴である。約半数の車は江戸川スポーツランド、江戸川清掃工場までいく。
1978年より1997年の間は一部の便が鹿骨区民館を経由していた。その後、同停留所を経由する小76が新設されたことで、小73がわざわざ経由する意味が薄れ、平成9年11月16日にこの運行は無くなった。そのときに、それまでの春江団地・瑞江二中を経由するルートを谷河内テニスコート経由に変更している。谷河内テニスコート経由にしたのは小76との重複区間を減らすことが目的と考えられ、これにより所要時間も短縮したが、途中の春江団地は袖を振られることになった。
2004年4月16日に新設された江戸川清掃工場停留所には操車場が併設されている。それまでは、瑞江駅近くに操車場があったが、諸般の事情で移転したものである。同停留所は、小72のくつろぎの家停留所と実質的に同じであり、ポールも共有している。停留所の場所は清掃工場の方が近い。
[編集] 第二南小岩線
- 小76:小岩駅~鹿骨区民館~名主屋敷~一之江駅~葛西駅
- 小76:小岩駅~鹿骨区民館~名主屋敷~瑞江駅
- 小76:小岩駅~鹿骨区民館~名主屋敷~瑞江駅~江戸川清掃工場
- 小76:小岩駅~鹿骨区民館~名主屋敷~瑞江駅~江戸川スポーツランド
- 1980年7月10日:小岩駅~二枚橋~鹿骨区民館~名主屋敷~京成江戸川車庫(現・西瑞江二丁目)を開通。奥戸営業所江戸川車庫担当。
- 1980年代:江戸川スポーツランドまで延長。
- 1987年1月14日:小岩駅~名主屋敷~一之江駅~(環七)~葛西駅と小岩駅~名主屋敷~一之江駅~今井~江戸川スポーツランドに変更。葛西便は奥戸営業所(奥戸車庫)担当に、江戸スポ発着便は江戸川営業所担当にそれぞれ変更。
- 平成:江戸川スポーツランド発着便を小岩駅~一之江駅~今井~瑞江三中~瑞江駅~瑞江三中~江戸川スポーツランドに変更。
- 平成:瑞江駅・江戸川スポーツランド発着便を瑞江二中経由に変更。
- 2000年9月16日:松本橋東詰~鹿骨区民館間の経路を変更。
- 2001年2月16日:葛西駅発着便が江戸川担当となる。奥戸車庫~奥戸消防署~小岩駅便は廃止(小74出入のタウン車庫~小岩駅のみとなる)。
- 2004年4月16日:小岩駅~名主屋敷~瑞江駅~江戸川清掃工場が開通。
小岩駅から二枚橋・鹿骨区民館・名主屋敷を経由して、一つは一之江駅・環七経由で葛西駅まで行き、もう一つは瑞江駅まで行く。マクロ的には南小岩線と似たようなところを走る路線と言うことができる。路線のそのものの特徴としては、南小岩線に比べて交差点の右左折が多いことが挙げられる。
[編集] 南行徳線
- 瑞75:江戸川スポーツランド~今井~南行徳駅~ハイタウン塩浜~新浦安駅
- 昭和:[東葛乗合]今井~猫実(林屋旅館前)を開通。
- 1942年:京成となり、今井~猫実(庚申前)に延長。猫実線と呼称。市川担当。
- 戦時:休止となる。
- 1948年:今井~猫実(庚申前)を復活。市川担当。
- 昭和:今井~庚申前~稲荷前~浦安中学校(現・浦安東小学校付近)を開通。
- 1969年頃:やなぎ通り(浦安車庫,浦安高校入口など)経由に変更。
- 1975年11月2日:京成江戸川車庫~今井~浦安車庫~浦安庁舎(現・市役所)に変更。新浦安線となる。奥戸担当。
- 1981年頃(東西線南行徳駅開業時?):本州製紙・京成江戸川車庫~今井~南行徳駅~ハイタウン塩浜に変更。南行徳線となる。
- 1986年9月14日:江戸川スポーツランド・西瑞江2丁目~今井~南行徳駅~ハイタウン塩浜に変更。
- 1986年10月1日:江戸川担当となる。
- 1987年1月14日:西瑞江2丁目発着便が廃止となり、一之江駅~今井~南行徳駅~ハイタウン塩浜が開通。
- 平成:一之江駅発着便が廃止。
- 1995年3月2日:江戸川スポーツランド~今井~南行徳駅~ハイタウン塩浜~浦安警察~新浦安駅に延長。
(当時八幡持ちだった浦安線(現・トランジット「浦安03」)は美浜東団地経由だったが、こちらは当初より浦安警察経由)
[編集] 特殊路線
以下は江戸川区の要望により開通した路線である。
[編集] 臨海病院線
平成18年6月1日に開通。葛西駅~東京臨海病院を結ぶが、途中停留所の設置はなく系統番号もない(系統番号の代わりに「直通」を使用)。都内の京成バスの路線としてはかつての二階建てバス(葛西臨海公園~小岩駅)と高速バス以外で初めて東京都内の東京メトロ東西線より南側へ進出となる。運行は臨海病院の休診日以外であるが、土曜日は運行回数が少ない。日曜日および祝日は休診日のため運休する。葛西駅のロータリー(駐輪場)工事と乗降性確保のため病院行きは葛西区民館~葛西中央通り方面を経由する遠回りルートとなっている。車両は第一製薬から寄贈されたステップリフト付きの日野・リエッセ(社番E401号車)が専属で充当される。
[編集] 区役所線
- 篠01:篠崎駅~江戸川区役所
- 篠01:スポーツランド~篠崎駅~江戸川区役所
平成18年7月19日に開通した新路線第2弾。
[編集] 環七シャトルバス
- 環07:小岩駅~一之江駅~葛西駅~葛西臨海公園駅~東京ディズニーリゾート
- 環08:亀有駅~青砥駅東交差点~一之江駅~葛西駅~葛西臨海公園駅~東京ディズニーリゾート
平成19年4月1日に開通。環七通りを軸に総武線の小岩駅、常磐線の亀有駅から京葉線の葛西臨海公園駅、さらに東京ディズニーリゾートを結ぶ。試験運転の期間は1年間の予定。 [1]
[編集] 使用車両
いすゞ自動車製が中心であるが、近年では三菱ふそうの車両も導入されている。また、CNG車両も6台存在する。
なお、日野リエッセが葛西駅~東京臨海病院線専用として導入されている。これは、第一製薬より寄贈されており、塗装は白地に斜めの青帯となっている。
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