伊藤雄二
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
伊藤雄二(いとう ゆうじ、1937年1月14日 - )はJRAの栗東トレーニングセンターに所属していた元調教師、元騎手。大阪府出身。
目次 |
[編集] 来歴
父は、昭和初期から戦後にわたり金鈴という名馬などに乗り、馬場馬術界で活躍した木下芳雄。その父の勧めで、18歳で伊藤正四郎厩舎の騎手見習いとなり、1959年に騎手デビューした。1966年、29歳のときに伊藤正四郎が逝去すると騎手を引退、調教師に転身し伊藤の跡を継いだ。JRA調教師伊藤正徳は義弟、娘の笹田淑はJRA初の女性調教助手。
これまでにマックスビューティ、シャダイカグラ、ウイニングチケット、エアグルーヴ、ファインモーションなどの名馬を手がけている。
2005年2月19日JRAでは8人目となる調教師通算1100勝を達成した。 なお2006年現在、中央競馬所属の現役調教師で調教師通算1000勝を達成しているのは伊藤ただ一人である。伊藤は若くして調教師に転身したため、達成できた記録でもあるだろうが、現在で考えれば40代から60代の調教師が大半を占め、70歳になれば定年を迎える。また近年には馬房の数に制限ができたため、いくら若くして調教師になることが出来たとしても1000勝までを達成することはほぼ不可能とも言える。藤澤和雄調教師が可能性のある1人と言え、一時期伊藤は藤澤をライバル視している言動が目立った。
2007年2月28日で定年により調教師を引退したが、伊藤はあくまでも「中締め」で今後も忙しいだろうとコメントしている。
[編集] 成績
重賞77勝、うちGIは10勝。 関西リーディングトレーナー7回、うち全国リーディング4回の名調教師である。
[編集] 管理馬
[編集] GI(級)勝利馬
[編集] 重賞勝利馬
- ゴールドイーグル
- ニホンピロブレイブ
- スカーレットブーケ
- メイショウビトリア
- メローフルーツ
- マチカネタンホイザ
- プライムステージ
- エアダブリン
- ニホンピロラック
- ワコーチカコ
- ロイヤルタッチ
- マックスロゼ
- センターライジング
- マックスキャンドゥ
- ロードアトラス
- エアエミネム
- ロードプラチナム
- メイショウラムセス
- エアセレソン
- マチカネオーラ
[編集] 関連項目
[編集] 伊藤と休養
伊藤の調教方針として有名なのが、馬の成長や体質強化を目的とした長期放牧がある。実際、ファインモーション、ダイイチルビー等はこの長期休養によって成長が促され活躍した。一方、放牧中にピークをすぎてしまった馬も出ており、松田国英調教師と同様に賛否の声が聞かれる。
[編集] 関連書籍
- 『ウソのない競馬を教えよう 調教師伊藤雄二』