公孫勝
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公孫勝(こうそんしょう)は中国の小説で四大奇書の一つである『水滸伝』の登場人物。
宿星は天間星、序列は四位。あだ名は入雲竜(にゅううんりゅう)という。道号は一清道人。 梁山泊では副軍師を務める。修行中の道士であり、その道術で梁山泊軍の危機を救うことも度々だった。 超俗的な雰囲気のある男だが全くの聖人と言うわけでもなく、登場時には晁蓋の屋敷の小作人を態度が悪いと張り倒すなど無頼漢らしい面も見せている。かなりの長身で体格のよい偉丈夫とされる。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 生涯
豪傑と評判の高かった晁蓋に、北京の知事から宰相に送られる誕生日祝いの品々(生辰綱)は、民の血税によってなされた不義の財であるから奪ってしまおうと持ちかける。晁蓋、呉用らとともに見事に生辰綱を奪取して、梁山泊に身を寄せる。
道術の仙人・羅真人の弟子であり、風を呼び神兵を呼び寄せるなど強力な法術を使用し、柴進救出時における妖術使い高廉との戦いなどで度々梁山泊の窮地を救う。(現代中国の水滸伝では法術を登場させないものも多いが、このような水滸伝の作中では公孫勝は生辰綱強奪以降は殆ど活躍の場がない。この場合は梁山泊内での席次の高さについても理解に苦しむところであり、存在意義が全く無くなると言ってもよい)
老母を残していたことや、羅真人が修行の継続を強く望んでいたこともあり、江南の方臘討伐を前に梁山泊から抜けて修行の道に戻る。契丹戦などでも一人も欠けることが無かった梁山泊百八星が初めて欠けた瞬間であり、その後の梁山泊崩壊の前触れとなった。