初級システムアドミニストレータ
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初級システムアドミニストレータ(しょきゅう―、Systems Administrator Examination)とは、独立行政法人情報処理推進機構 情報処理技術者試験センターが行っている、情報処理技術者試験の中の一つ。略して初級シスアドとも呼ぶ。
業務効率の向上・改善を目的とし、現状業務における諸問題を把握・解決するために、担当する業務の情報化を利用者の立場から推進する(エンドユーザーコンピューティング、EUC)役割がある。
1994年秋期より導入された区分であったが、その際は単にシステムアドミニストレータという名称だった。1996年に上級システムアドミニストレータが試験区分に加わった際、現在の名称になった。また、人気の増大により受験生が著しく増えたため、1999年より春期にも試験が行われるようになった。
試験は年に2回、春期(4月第3日曜日)と秋期(10月第3日曜日)に行われている。合格率は28%前後。 受験者は一年に10万人を超えていて、人気が高い。国家資格なのに、年齢や実務経験などといった受験資格の制限が全く無いことも特徴的。 14種ある情報処理技術者試験の中では、難易度が一番易しい。 難易度をパソコン検定(P検)で比較すると、準1級と2級の間に初級シスアドがあると言われている。 初級シスアドの上位には、情報セキュリティアドミニストレータと上級システムアドミニストレータがある。
近年では、60歳代や70歳代など高齢者の受験も僅かながら増加している。
回答方法は全て多肢選択式(マークシート)で、午前・午後ともに150分。午前は基本問題が80問、午後は実践問題7問。
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[編集] 試験内容
主な学習内容としては以下の6項目と応用分野にあたる午後試験である。
[編集] 受験方法・受験場所
- 願書の提出
- 春期受験は1月中旬、秋季試験は7月中旬ごろから1ヶ月程度、願書の受付が行われる。願書は試験センターに申し込んで郵送するほかに、インターネットによる申し込みも可能である。インターネットを用いて申し込みを行った場合には、受験票のみが返送される。
- 試験実施日
- 春期試験は4月、秋季試験は10月のそれぞれ第3日曜日に実施される。
- 受験手数料
- 他の情報処理技術者試験と同じく、5,100円。
- 受験場所
- 一般に大学の講堂を日曜日に借りて行うことが多いが、専門学校や高等学校の教室で行う場合もある。
- 合格発表
- 試験実施の約1ヵ月後。
詳細は外部リンクを参照。
[編集] 初級システムアドミニストレータの応用分野
初級シスアドは情報処理の分野だけでなく、製造、サービス、建設業、運輸など、あらゆる分野において応用が効くとされる。これは、エンドユーザコンピューティングがコンピュータの小型化、低価格化の進展によりあらゆる場面で活用される状況が発生しているためであり、今後のユビキタスコンピューティングの進展には必須の資格とも言える。
また、初級シスアド資格はコンピュータ利用の基本的知識を問うものであって、その資格単独では応用が効かず、シスアド資格プラス多方面の専門職業資格を持つのが最も望ましい状態とされている。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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