前川陽子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
前川 陽子(まえかわ ようこ、1950年12月18日 - )は、佐賀県出身のアニメソング歌手、ジャズシンガー。
パンチの効いた存在感のあるヴォーカルスタイルは一度耳にしたら、しっかりと聞き手の印象に残る説得力を持つ。
中学1年生(1963年)の時、NHK人形劇『ひょっこりひょうたん島』のテーマソングで歌手デビュー。 当時の子供番組主題歌は、少年少女合唱団やコーラスグループで歌うのが慣例となっており、ソロで歌う例は少なかった。
その後、その確かな歌唱力で『リボンの騎士』(1967年)や『魔法使いサリー』(1966年)などアニメのテーマソングやCMナンバーを次々と唱うが、なんと言っても彼女の声質の良さが存分に弾け、さらにに昇華したのが『キューティーハニー』(1973年)である。セクシーな内容以上に、前川陽子が迫力満点にアップビートを歌ったテーマ曲は子供ならず大人たちにまでインパクトを残した(後年、倖田來未によってカバーされるがオリジナルの前川の印象を払拭しきれなかった)。 また彼女の凄い所はアップナンバーだけではなく、サラリとスローナンバーも見事に唱いこなせる部分で、『キューティーハニー』においてもエンディングでは、しっとりとした歌声を聴かせてくれている。翌74年にも『魔女っ子メグちゃん』にて激しいナンバーを颯爽と披露し、特にこのオープニングはアニメーションと歌声が合致し素晴らしい相乗効果を披露している。
そんな順風満帆に見えた歌手生活であるが、"思うところがあり、"(本人談)また、子育てなどで、休業してしまう。 その後、ファンはやきもきするはめになるが、『あさりちゃん』(1982年)でカムバックし、ファンを喜ばせた。
最近はジャズシンガーとしての活動の傍ら、積極的にアニメ関係のイベントでも変わらぬ歌唱を披露している。時が経過し、歌唱力が衰えてしまう歌手も少なくない中、少しも昔と変わらず心地よく弾けるヴォーカルを聴かせてくれる姿は感嘆に値する。
目次 |
[編集] 代表曲
- ひょっこりひょうたん島(『ひょっこりひょうたん島』、1963年)
- すてきなリリ(『レインボー戦隊ロビン』ED、1966年)
- リボンの騎士(『リボンの騎士』OP、1966年)
- 風といっしょに(『ピュンピュン丸』ED、1967年)
- 魔法のマンボ(『魔法使いサリー』ED、1967年)
- おんぶおばけ(『おんぶおばけ』OP、1972年)
- キューティーハニー(『キューティーハニー』OP、1973年)
- 夜霧のハニー(『キューティーハニー』ED、同上)
- 魔女っ子メグちゃん(『魔女っ子メグちゃん』OP、1974年)
- ひとりぼっちのメグ(『魔女っ子メグちゃん』ED、同上)
- それが始まりだった(『ジャッカー電撃隊』挿入歌、1977年)
- あの子はあさりちゃん(『あさりちゃん』OP、1982年)
[編集] CMソング
[編集] 参考
- 『ゲンダイネット』2006年10月1日(『日刊ゲンダイ』9月28日)