十二所神社
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十二所神社(じゅうにしょじんじゃ、じゅうにそじんじゃ)という名前の神社は日本全国に存在する。
その多くは熊野三山の神(熊野神)を勧請したもので、明治の神仏分離までは「十二所権現社」などと呼ばれていた。熊野三山の神は「家都御子神」「熊野速玉男神」「熊野牟須美神」の三柱であるが、3つの神社がそれぞれに祭神を勧請しあっており、さらに第四殿に天照大神を祀っているので、一つの神社で四柱となり、3社あるのであわせて十二柱となる。これを「熊野十二所権現」と称し、これらの神を勧請して祀ったのが十二所権現社、現在の十二所神社である。
なお、十二所神社の中には祭神を「天神七代・地神五代」としている所もあるが、これも多くは熊野十二所権現を祀っていたのを、明治の神仏分離の際に改めたものである。
著名な十二所神社には以下のようなものがある。
- 十二所神社 (武蔵村山市)
- 十二所神社 (鎌倉市)
- 十二所神社 (姫路市) -- 播州皿屋敷の伝承で知られ、境内には「お菊神社」がある。
- 熊野神社 (新宿区) -- 通称「十二社(じゅうにそう)」