南部の唄
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『南部の唄』(なんぶのうた、英語表記:SONG OF THE SOUTH)は、1946年11月2日に公開された実写とアニメーションからなるディズニー映画である。
原作は、ジョーエル・チャンドラー・ハリス著「Uncle Remus(1880年)」と「Nigets with Uncle Remus(1883年)」で、2冊には約100話の小話が収録されている。1947年度のアカデミー賞では、"ZIP A DEE DOO DAH"が主題歌賞を、リーマスおじさんを演じたジェームズ・バスケット(James Baskett)が特別賞を受賞している。
全米黒人地位向上協会が本作品の黒人描写に対して抗議したため、アメリカでは1986年以降ディズニー側の自主規制により一度も再公開されておらず、ビデオも一度も発売されていない。
日本では、1952年に公開され、1992年にビデオが発売されたが、黒人差別表現が問題となったため後に廃盤となった。
カルフォルニアのディズニーランドとフロリダディズニーワールドのマジック・キングダムおよび東京ディズニーランドでは、この作品を題材にしたアトラクション「スプラッシュマウンテン」が設置されている。東京ディズニーランドの最寄り駅である京葉線の舞浜駅では小さな世界とセットで、発車メロディーとして南部の唄にも入っているZip-a-Dee-Doo-Dahを編集したものが使われている。
リーマスおじさん役のジェームズ・バスケットは、この作品でアフリカ系アメリカ人初のアカデミー賞受賞を果たしたが、その受賞間もない1948年9月、44歳の若さで死去し、これが遺作となった。もう一人の主役であるジョニー少年役のボビー・ドリスコルもこの作品をキャリアの頂点として、その後成長するにつれ人気が落ちこみ、31歳で薬物中毒による悲劇的な死を迎えることになる。
[編集] キャスト
- リーマスおじさん/キツネ:ジェームズ・バスケット
- サリー:ルース・ウォリック
- ジョニー:ボビー・ドリスコル
- ジニー:ルアナ・パットン
- テンプティおばさん:ハティ・マクダニエル
- ジョン:エリック・ロルフ
- 祖母:ルシール・ワトソン
- トビー:グレン・リーディ
- フェイヴァーズ夫人:メアリー・フィールド
- ジェイク・フェイヴァーズ:ジョージ・ノークス
- ジョー・フェイヴァーズ:ジーン・ホランド
- クマ:ニック・スチュワート
- ウサギ:ジョニー・リー
[編集] 外部リンク
- 南部の唄:ディズニーのアニメと文学の狭間で - 詳しい解説。(ディズニー総研内)
- IMDB